約 3,642,930 件
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutai/pages/3133.html
注:いじめ成分が物凄く薄いです 注:ゆっくりが汚いです(うんうんやしーしー描写じゃ無く、精神的な物でも無く) 注:ゆっくりが現代の町で生きる物です 注:お兄さんは虐待鬼意山じゃないです 注:かといって愛で兄いさんでもないです 注:他の人のSSとネタが被ってる気がします 漫画喫茶から帰る途中、月を見ながら歩いている俺の耳に変な音が聞こえた なんだなんだ?と思って音の発信源に近づいてみる暇人な俺 その俺の目の前のゴミ捨て場に、ゆっくりれいむと、ゆっくりまりさが居た 中身が散乱したゴミ袋が周囲に散ばる中で何やらもぞもぞしている ゴミ漁りをしているのだろうか?町のゆっくりがするには珍しくも何とも無い行動ではある……のだが 「じゃまなごみさんはいらないよ!」 「そうだね!たべられないごみさんはゆっくりしないでどっかいってね!」 ………カラス以上にゴミを辺りにぶち撒けまくるなぁ しかも、事ある毎に大声で叫びやがる。今何時だと思ってやがるんだあいつら? 夜中の3時。草木も眠る丑三つ時である。寝てる人に迷惑をかけるな 昼にゴミ捨て場に来ると叩き出されるから、人が寝静まった夜に来る程度には知恵が回るみたいだが… 大声出しちゃ意味無いだろと。まあ、これも、町のゆっくりとしては珍しくもない行動ではある ……ゆっくりを対象とする条例を政府の人には作ってもらいたいものだ。ゆっくりに対してだけ非常に厳しい物を と、そんな事をつらつら考えながらゆっくりを離れた所から見ている俺 折角の連休を、こんな無駄な事に費やして良いのかしらん。家で寝てた方が有意義な気がする 「ゆゆっ!?あまあまさんがいっぱいはいってるよ!あかちゃんたちにももってこうね!」 「すごいねまりさ!おうちにかえってゆっくりたべようね!」 仲が良さそうだしあの二匹は夫婦かな?会話の内容から察するに子供も居るようだ ………うん?普通なら妻の方は巣で子供達の世話をしてるんじゃないのか? 巣を空にするとは子供達が危なくないか? と考えていると、疑問に対する答えが当の本人達から都合よく返ってきた 「ゆぅ……れいむ。おうちのあちびちゃんたちだいじょうぶかなぁ?」 「だいじょうぶだよまりさ!ねむってるかわいいおちびちゃんたちはあぶないめになんてあわないよ!」 …相変わらず謎思考全開だ まあ、ゆっくりの基本形の一つだから不思議ではな……ちょっと待てよ!? よく見るとあいつら……昼間にスーパーの前で物乞いして、バイトにぶん殴られたゆっくり達じゃないか! ゴミ漁りすると人間に殴られるから、昼の間は物乞いをする事にしたんだろうかな? しっかしそれにしても、バイトに箒で殴られて追い払われる時に子供も一緒に居たはずだけどなぁ それに、逃げる途中で子供が数匹車に潰されてたはずなのに……起きてる時は危ないけど寝てる時は平気って、どんな妄想力やねんと 一瞬ツッコミの声が出かけるとは…ゆっくりのボケは凄い物があるな 「そうだね!じゃあゆっくりかえろうねれいむ!」 「うん!わかったよまりさ!」 ん。どうやら巣に帰るらしい まりさの帽子の中にあまあまさん(千歩譲っても俺の目には食い物に見えん)を入れると跳ねて行く ぽいんぽいんと…本当に間が抜けた音を立ててるなぁ 生暖かい目で見ながら尾行しようとすると、唐突にゆっくり夫婦が止まった む?もしかして気付かれたか!?と一瞬体が硬くなった俺 だが、そんな事は無かった 「「ゆっくりかえったよ!!ゆっくりしないではやくゆっくりおきてね!」」 ゆっくり夫婦の一際大きい声。静寂な夜気を引き裂きまくりです 離れてる俺の耳もキーンと鳴るぐらい大きい……とても近所迷惑です 「ゆ……ゆゆ」 「ゆーっ…わかったよおかあさん!」 って!?何か出て来た!? 「ゆゆ…おかーしゃん、おかえりゅなさい…」 「おとうさんもおかえりなさい!」 目の前の自販機の裏から這い出てくる。なにかこぎたないの 昼間見た赤ゆっくりと子ゆっくりの生き残りだろうかね。しかしうすぎたない 赤ゆっくりが物凄く眠たそうにしてるのは、やはり赤ん坊だからか。それにしてもきたねーな つか、ゴミ捨て場からメッチャ近っ!ほんとうにきたないさすがきたない 「おかーしゃん…あまあまさんとってきてくれた?」 「かわいいおちびちゃんのためにとってきたよ!ゆっくりたべてね!」 「ゆー、まりさもゆっくりたべたいよ!」 「いっぱいあるからゆっくりたべてもだいじょうぶだよ!」 「ゆ!?それほんとう!?へぶんじょうたい!」 「「「「むーしゃ、むーしゃ、しあわせー!!!!」」」」 …………もしかして、ここが巣なのか? 自販機の裏だから冬になっても安心快適!なのは分かるし ゴミ捨て場が近くにあるから、餌の心配もしないで良いのは分かるけど…… 「朝になったら保健所に連絡しよう……」 そう心の中で固く誓いながら家に帰る俺であった。あー嫌なもん見ちまった <おわり>
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutai/pages/1018.html
ある日の人里まで続く道。 お爺さんとお婆さんが人里で売るための野菜を荷車に乗せて押していました。 決して良くはない道にお爺さんとお婆さんは休み休み進みます。 人里までまだまだ距離があるころ、お爺さんとお婆さんは森の近くで休憩していました。 「ばあさんや、大丈夫かね?」 「大丈夫だよ、じいさんや。」 「急がないと今日中に帰れないからがんばろうか。」 お爺さんとお婆さんは昼までに人里に着かないと野菜を売れません。 荷車にいっぱい乗った野菜はお爺さんとお婆さんには辛い重さでしたが、これを売らないと生活が苦しくなるので仕方ありません。 お爺さんとお婆さんがまた荷車を押そうと腰を上げたとき、森から顔を出したものがいました。 「ゆっくりしていってね!」 「おやおや、ゆっくりじゃないか。」 最近森や人里に現れるようになったゆっくりです。 老夫婦に近づいたゆっくりはみんな黒い帽子を被っていました。 「たしか、ゆっくりまりおといったか。」 「ゆっくりまりさですよ、おじいさん。」 「まりさだよ!ゆっくりおぼえてね!」 名前を間違われたまりさはプンプンと頬を膨らませます。 その様子に老夫婦は孫を見るような目で見つめます。 「ゆっくりしたいんだけどねぇ。これを運ばないと行けないんだよ。」 ゆっくりまりさに諭すように語り掛けるお爺さん。 お婆さんはまだ小さい子まりさを手で持って撫でてあげています。 嬉しそうな子まりさを見て微笑んだ後、リーダー格のまりさがおじいさんに向かいます。 「おじいさんはゆっくりあるくといいよ!」 「おもいものはまりさたちがもつね!」 「しかし、これは本当に重いよ。」 「だいじょうぶだよ!まりさたちにまかせてね!」 「そのかわり、ちょっとだけそのうえのおやさいほしいの!」 「うれのこりでいいからね!」 「ははは、しっかりしてるのぉ。まぁ売れ残っても持ち帰るのは大変だからの。運んでくれたらあげるよ。」 「ありがとう!」 まりさたちは老夫婦が運んできた荷車の後ろと前に分かれます。 後ろのまりさは頬で必死に荷車を押します。 前の魔理沙はお爺さんが持っていた舵棒を咥えて引っ張ります。 荷車に乗った赤ちゃんまりさの掛け声のもと荷車は動き出しました。 「ゆっくち!ゆっくち!」 「おかーしゃんがんばっちぇ~!」 「ゆーしょ!ゆーしょ!」 「みんながんばろうね!」 まりさ達のがんばりをお爺さんとお婆さんはほほえましく見守ります。 決して早い足取りではありませんでしたが、人里には昼前に着くことができました。 お爺さんとお婆さんは野菜を荷車から降ろして売り始めます。 まりさ達は老夫婦の変わりに声を張り上げて客を呼び込みます。 珍しいゆっくりの客引きに主婦が集まり、野菜がどんどん売れていきました。 そして・・・ お爺さんとお婆さんが変えるころには持ってきた野菜は全部売れてしまっていました。 「ごめんねぇ、あなた達の分取って置いたらよかったわね。」 「いつもはこんなに売れないから油断してたよ。」 「ゆゆゆ、しょうがないよ!いっぱいうれてよかったね!」 「そーだよ!たのちかっちゃよ!」 貰える野菜がなくなったので親まりさは残念がりますが、赤ちゃんゆっくりは客引きが楽しかったのか、 「いっぴゃいうれちゃね!」 「まりしゃたちのおかげだね!」 「たのちかっちゃね!」 と、売れていく野菜のことを思い出しながら喜んでいました。 そんな子まりさ達の様子を見て親ゆっくりも笑顔になります。 「たのしかったね!」 「うん!しゅっごくたのちかったよ!」 そんな様子を見ていたお爺さんは何かを思い出したかのようにお婆さんに耳打ちします。 お婆さんはお爺さんの提案に頷き、親ゆっくりのもとに向かいました。 「ねぇねぇ、まりさ。」 「ゆゆ、おばあさん!まりさたちはもういくよ!」 「いっぱいうれてよかったね!」 「まちゃてちゅだうよ!」 「ありがとうね。でね、お願いがあるんだけど。」 「どうしたの?」 「私達の家にね見た目が悪くて売れない野菜があるのよ。」 「おばあさんと二人で食べてるんだけど何時も余ってね。」 「よければもらってくれないかね。」 老夫婦の提案にゆっくり達は顔を見回せ、その後嬉しそうに飛び跳ねます。 「おじいさんいいの!?」 「ああ、いいとも。」 「おばあさんいいの!?」 「もちろんだよ。」 「ゆ~、どっちもありがと!」 老夫婦とゆっくりは仲良くお爺さんの家に向かいます。 そうしておじいさんとおばあさんはゆっくりには持ちきれないほどの野菜を与えました。 「こんなにいっぱい!これならしばらくゆっくりできるよ!」 「また、おいで。まだまだあるからね。」 「またくるよ!ゆっくりまっててね!」 「その代わり働いてもらうよ。」 「お爺さんは厳しいわよ。」 「もちろんだよ!がんばっててつだうよ!」 老夫婦とまりさたちは別れました。 老夫婦は老後の楽しみが増えたのが嬉しいのか今日は少し夜更かししてしまいました。 野菜をいっぱい抱えて巣に戻るまりさ達の前にゆっくりれいむが現れます。 「ゆっくりしていってね!」 「ゆっくりしていってね!」 「すっごいね!おやさいがいっぱいだよ!」 「おじいさんにもらったんだよ!」 「ゆゆ、にんげんにもらったの?!」 「そうだよ!おてつだいしてもらったの!」 「まりさたちがんばったもん!」 「あかちゃんもがんばったよね!」 「しゅっごくがんばっちゃよ!」 まりさ達はれいむにどうやって野菜を貰ったか詳しく説明します。 れいむは驚きました。 人間は今まであったことがありませんでしたが怖い生き物だと思っていました。 まりさはそんな人間からおやさいを貰ったというのです。 「ほんとう!?」 「ほんとうだよ!おじいさんががんばったおれいにってくれたんだよ!」 「おばあさんもすっごくよろこんでたよ!」 「ゆゆ、おてつだいしたらもらえたんだね!」 れいむはそう言うやいなやぴょんぴょんとどこかへ飛び跳ねていきました。 まりさ達は不思議に思いましたが、もう周りは暗くなり始めていたのでゆっくりいそいで巣に戻りました。 れいむはぴょんぴょんと森を飛び跳ねます。 やがて大きな木の下までやってきました。 周りに他のゆっくりがいないか確認してから木の根元に向かって話しかけました。 「ゆっくりしていってね!」 「・・・ゆっくりしていってね!」 れいむが話しかけてしばらくして返事がありました。 すると、木の根元にあった枯葉や枝が取り除かれていきます。 やがて外のれいむよりも大きいゆっくりれいむが顔を出します。 「おかえり!はやくいえにはいってゆっくりしようね!」 どうやら大きい方が親れいむで外にいるのは子れいむのようです。 親れいむは子れいむが中に入るまで外で警戒します。 やがて、自分も巣に入ると穴を塞ぎました。 親れいむが戻ると、中では先ほどの子れいむが他の子れいむに何かを話しかけ、それを聞いた他のれいむは大はしゃぎしていました。 「ゆゆ、どーしたの?」 「おかーさん!れいむね!とってもいいはなしをもってきたよ!」 「ゆ!なになに!」 「あのね!・・・」 そう言って先ほどのまりさの家族から聞いた話をゆっくり聞かせます。 親れいむはそれを聞いても素直には信じれませんでした。 「ゆゆ、ほんとうにまりさたちはそういったの?」 「そうだよ!まりさたちいっぱいおやさいもってたよ!」 「おかーさんれいむたちもやろうよ!」 「そうだよ!おやさいいっぱいもらおうよ!」 怪しむ親れいむに対して、他の子れいむはもう貰ったときの事を考えています。 親れいむはそれでも怪しみますが、子れいむの、 「ゆっ!おかーさんはれいむをしんじないの?」 という言葉で我が子を疑ったことを恥じ、 「あしたみんなでゆっくりしようね!」 「ゆっくりしようね! と、子供達に明日子れいむの聞いた通りにやってみようと言いました。 子れいむと親れいむは明日おやさいがいっぱいもらえるとうれしそうに話しあいます。 やがて、赤ちゃんれいむが船を漕ぎ出したのを見て、みんなで集まって眠りました。 次の日、れいむたちは人里近くの道にやってきます。 「まりさたちはおおきなにもつをはこんだっていってたよ!」 「ここでだれかくるまでまっていようね!」 れいむたちは茂みに隠れて人が来るのを待ちます。 けれども、道を通る人はほとんど軽装でれいむたちの助けを必要としてそうな人はなかなか現れません。 「ゆぅ・・・なかなかこないね。」 「まりさたちもこんなにまったのかな・・・」 「もうすこししたらくるよ!ゆっくりまとうね!」 そうやってれいむ達は目当ての人が来るのを待ちました。 昼を過ぎ、茂み近くの草原で虫や花を食べて人が来るのを待ちます。 虫や花もおいしく、日々を過ごすには問題ありません。 しかし、人間の作る野菜はとてもおいしく、運よく食べれたゆっくりはそれを周りのゆっくりに話して聞かせます。 何匹かはそれを聞いて人里に取りに行くのですが、そのゆっくり達が帰ってきたことはありません。 ですから、どんなにおいしくても、ゆっくりは我慢するしかありませんでした。 それをまりさたちは人から貰えたと言うのです。 れいむ達はまだ味わえぬ野菜の味を想像しながら茂みでじっとしていました。 「ゆゆっ!あのひとたちならてつだえそうだよ!」 一匹の子れいむが人里に向かう一行を発見します。 その人たちはまりさ達の言うように荷車を数人で押してゆっくりと進んでいました。 れいむたちはまりさの言っていた人たちだと思い茂みから出てその人たちの前に止まります。 「ゆっくりしていってね!」 「なんだぁ、またゆっくりか。」 「ゆゆっ?」 なんだか人間達の反応がおかしいと親ゆっくりは気づきます。 しかし、子れいむ達は気づかなかったようで、 「れいむたちがそのにもつはこぶよ!」 「ゆっくりてつだわせてね!」 子れいむは我先にと人間を押しのけて荷車を押します。 人間達は何か言いたそうでしたが、重かったので手伝ってくれるのはうれしく、いっしょに荷車を押して生きました。 「ゆ~っくり!ゆ~っくり!」 「ほらほら、がんばれ、がんばれ。」 子れいむ達だけ頑張らせるわけにも行かず、親ゆっくりも荷車を押します。 れいむ達がいたのは人里からすぐの所だったので、大した苦労もなく、目的地に着きました。 「おら、ここまででいいぞ、ありがとな。」 「ゆっくりがんばったよ!」 やりとげた達成感から人間の周りを嬉しそうに飛び跳ねるれいむ達。 人間はそれを迷惑そうにしながら荷車の中身を確認します。 それを見たれいむ達は野菜をくれるものだと思い、荷車を見ている男の周りで止まりました。 しかし・・・ 「ん、もういいぞ、ありがとな。」 「ゆっくり!?」 話しかけた男はれいむにお礼だけをして他の男と話し始めました。 聞いていた話と違う!! れいむは頬を膨らませて怒ります。 「おじさん!じょうだんはやめてよね!」 「ああ?」 「れいむたちにおやさいちょうだいね!」 「そうだよ!れいむたちがんばったよ!」 「そんなこと言ってないぞ。」 「にんげんはたすけるとおやさいくれるんだよ!」 「しょーだよ!ゆっくちちょうだいね!」 話しかけられた男はれいむ達が何を言っているのかと戸惑います。 そのとき、一匹の子れいむが男の後ろの家に野菜が置いてあるのに気づきました。 「ゆゆっ!おやさいだ!」 「れいむをだまそうだなんてばかなおじさんだね!」 「みんなでゆっくりわけようね!」 「あ、こら!」 れいむ達は男の足元を抜けて、野菜に飛びつきます。 「むーしゃ、むーしゃ、しあわせ~!」 「ちあわちぇー!」 初めて人間の野菜を食べた子れいむ達はそのおいしさに頬が解けそうです。 親れいむは野菜のおいしさと子れいむ達の喜びを見て、頑張ったかいがあったと思いました。 そこに、先ほどの男がやってきます。 「おい。」 「ゆっ!おじさんありがとね!」 「れいみゅたちはしゅっごいちあわせだよ!」 「このおやさいはかぞくでわけるよ!」 「・・・」 男は親ゆっくりを捕まえると荷車に向かいました。 「ゆゆっ!おじさんなにするの!」 「うるせぇ!おまえたちも悪いゆっくりだったんだな!」 「おかーしゃんをはなちぇー!」 「ゆっくりかえしてね!」 足元で体当たりをする子ゆっくり達を無視し、男は荷車に乗った箱を開けます。 そこには死なない程度に潰されたゆっくりれいむやまりさが詰まっていました。 「ゆぎゃああああああああ!」 「ゆっ!おかーさんどうしたの!」 「まだ空きがあってよかったぜ。」 親れいむが子れいむ達に逃げてという前に、男は素早く親れいむを箱に入れて重石を載せました。 「ゆぎゅぅ!」 絶妙な重さで親ゆっくりを拘束する重石。 男は動けないことを確認すると、足元の子ゆっくりを捕まえだしました。 親れいむは子ゆっくりが一匹でも逃げれるように願います。 そして、同じように重石を乗せられているゆっくり達の目線に気づきました。 れいむ達は先ほどまでゆっくりの詰まった箱を人里まで運んでいたのです。 嬉しそうに話すれいむ達の声を中のゆっくりはしっかりと聞いていました。 苦しそうな顔をしながらも睨み付けてくるほかのゆっくりを見ながら、親れいむは自分達の過ちにやっと気づきました。 れいむ達を全部捕まえた男は建物に荷車を運びます。 そこは円柱のような建物で真ん中には穴が開いています。 その下には尖がった山があり、上の穴から落ちてきたものを大体均等に麓まで運びます。 麓には山を囲むように檻がありました。 もし、穴から何か落ちてきたら麓の檻の中に入るでしょう。 その檻には既に何匹かのゆっくりが檻に入れられていました。 しかし、男が入ってきてもゆっくり達は反応しません。 そのゆっくり達は何かを我慢するように必死に流れてくるものを口に運んでいました。 開いている檻の前に来ると男は箱を開けてゆっくりを取り出して檻に入れて行きます。 一つの檻に数匹ずつ、男は手際よくゆっくりを詰めていきました。 先ほどのれいむ達は赤ちゃんを除いて運よく同じ檻に入りました。男がそうしたのかもしれませんが。 全部のゆっくりを入れると男はゆっくりに聞こえるようになります。 「お前達にはここでこれから暮らしてもらう。餌は上から降ってくるから好きなだけ食え。ずっとそこに置いてるからいつでも食えるぞ。」 男の声に酷いことをされると思っていたゆっくり達は安心します。 しかし、先に入っていたゆっくりの声が聞こえないのが気になります。 それも、檻の中で泣き始めた子ゆっくりの泣き声で霧散しました。 必死にあやす親ゆっくり達。 子を持たないゆっくりは先ほどのれいむ達を睨み付けました。 睨み付けられた親れいむは泣き叫ぶ子れいむ達をあやしながら、 「ごめんなさい。ごめんなさい・・・」 と、つぶやき続けました。 ゆっくりに説明した男は部屋から出て行きました。 そしてゴゴゴゴゴと何かが動き出す音が聞こえます。 「ゆゆっ?」 泣いていた子ゆっくりも泣き止み何が起こるのかと身を寄せ合います。 やがて、中央の穴から何かが落ちてきました。 「ゆゆゅ!ごはんだよ!」 ゆっくり達は男の言っていたごはんだと喜びます。 男の言っていたご飯は山に落ちて、大体均等に麓の檻の中に行き渡りました。 ゆっくりはやってきたご飯と強烈な臭いを味わうことになりました。 「ぐざいいいいいいいい!」 「ゆっぐりでぎないいいいいいい!」 「だずげでえええええええええ!」 先ほどまでの喜びもどこへやら、ゆっくりはその臭いから逃げ出そうと跳ねます。 しかし、頑丈な檻はビクともしません。 ここは人間の出した生ごみを処理する施設だったのでした。 人里から集められた生ごみは天井から落とされて悪さをして捕まったゆっくりに食べられます。 ここに来たゆっくりは死ぬまで生ごみ処理をすることになるのでした。 先ほどゆっくりに説明を聞かせていた男が仲間の下に戻ります。 その手には赤ちゃんゆっくりの入った箱を持っています。 「だちちぇええええええええ!」 「おがああああああぢゃああああああん!」 「ゆ゙うううううううううう!」 親から話された赤ちゃんゆっくりは箱の中で泣き叫びます。 しかし、男は慣れているのかまったく気にすることなく、先に準備して待っていてくれた仲間に声をかけます。 「すまんな、遅くなった。」 「きにするない。で、今日はどうだ?」 「大量、大量。」 そういって箱を揺すります。 「「「や゙め゙ぢぇ゙え゙え゙ええええええええ!」」」 「今日は一人一匹で大丈夫そうだな。」 男達は今日の収穫を喜びます。 男達の前には油を引いた鍋がありました。 男が説明しているときに火をつけたのか、油が飛び跳ねており、その熱さを物語っていました。 「んじゃいれるぞ。」 「おう、油を飛び散らせないようにな。」 箱を持っていた男は赤ちゃんゆっくりを箱から鍋に移します。 赤ちゃん達は助かったと顔を綻ばせて油の敷かれた鍋に落ちました。 「あ゙ぢゅいいいいいいい!」 「ぎゃあああああああああ!」 「ゆ゙っぐり゙いいいいいいいい!」 急に足元を襲う熱さに赤ちゃんゆっくりは逃げ惑います。 しかし、それを二本の棒が邪魔をします。 「おっと、じっくり焼かないとな。」 菜ばしを持った男達が逃げ惑う赤ちゃんゆっくりを捕まえようとします。 捕まった赤ちゃんは鍋に押さえつけられました。 「ゆ゙ぎゃああああああああああ!」 「ゔぎぇええええええええ!」 「ゆ゙っ!、ゆ゙ゅ!ゆ゙!」 そんなやり取りを数分繰り返すと、赤ちゃんゆっくり達は綺麗に焼きあがりました。 「どうやらできたな。それじゃ、いただきますっと。」 男達は赤ちゃんゆっくりを熱さに気をつけながら口に入れます。 赤ちゃんゆっくりを味わった男達の顔はみなしあわせそうでした。 「やっぱりうまいなぁ。赤ちゃんゆっくりは。」 「この仕事をやってる人しか知らない秘密だけはありますよね。」 「普通は気味悪がってたべねぇからな。こんなにおいしいんだが。」 「みんなが食べると俺達の仕事が無くなっちゃいますよ。」 談笑しながら赤ちゃんゆっくりを味わう男達。 鍋からはだんだんと赤ちゃんゆっくりが居なくなっていきました。 「ゆぐっ!おかーしゃんくさいよ!」 「がまんしてね!たべないとこのままだからね!」 「ゆ゙うううううう!」 建物の中では生ごみの臭いを何とかしようとゆっくりたちが生ごみを必死に食べていました。 しかし、食べても食べても生ごみは減りません。やっと減ったと思ってもまた新たにゴミが落ちてくるのでした。 「ゆぎゅうううう!もっどゆっぐぢじでね!」 「ま゙り゙ざだぢはまだゆっぐりじでないよ!」 「うう、おぇ゙ええええ!」 「れいむ、がんばってね!」 「ゆううううう、まだぐざぐなっだあああああ!」 そんなゆっくり達の悲鳴も聞く人は誰も居ません。 臭いで死ぬことはなく、傷つくこともないこの場所ではなかなか死ねないゆっくり達は少しでもゆっくりしようと必死で生ゴミを口に含みます。 それが無駄な行為であることにゆっくり達は死ぬまで気づきませんでした。 今まで書いた作品 ゆっくり水攻め ゆっくりの川流れ 天井のゆっくり ゆっくりまりさの水上生活 ゆっくり訓練 ぶるぶる とりもち 子ゆっくり きめぇまる 湖のまりさ このSSに感想を付ける
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutau2/pages/807.html
「あかちゃん、うまれないでね!ここでうまれたらゆっくりできないよ!」 親れいむの体は帯状のベルトで柱に固定されており、眼前にはすり鉢上の傾斜がついている。 その傾斜の終点にはボーリングの玉がすっぽり入りそうな穴が空いていて もし赤ちゃんが生まれようものならコロコロと転がってその穴へ落ちてしまうことが見て取れた。 昨日までは森でまりさとゆっくりしていて ずっと薄暗い巣穴にいたら実ゆっくりの健康に悪いからと日向ぼっこをするために草原に出た。 それから、赤ちゃんのために栄養のつくものを食べようとまりさと一緒にお野菜が勝手に生えるポイントで むーしゃむしゃ♪とごはんを食べていただけなのだ。 それが、どぼぢでこんなところに・・・。 「おねがいだから、あかちゃんゆっくりしていってね!まだうまれないでね!」 そんな親れいむの願いとは裏腹に頭上の実ゆっくりはユサユサと揺れて今にも落ちてきそう。 「ゆっ」「ゆっ」 と声を漏らしている実ゆっくりはすでに飾りの形までハッキリしている。 赤れいむが3匹と赤まりさが2匹だ。 自分では実ゆっくりの様子を見ることが出来ないが、茎を伝ってその重さが以前よりも増していることを実感している。 もう立派なプチトマトサイズ。 本当なら柔らかい葉っぱを敷き詰めて、ゆっくりと受け止めてあげたい。 そこへ、ガラッとスライド式のドアから人間が現れる。 「やあ、ゆっくりしてるかい?」 「ゆっ!?」 暗い部屋に急に外の光が差し込んだことで一瞬たじろいだが ゆっくりと同じ言葉をしゃべる動物なので、きっとゆっくりの仲間かそのハシクレだろうと直感し 事情を説明して助けを求めた。 「おにーさん、たすけてねぇー! れいむのあかちゃんがゆっくりできなくなっちゃうよ!」 「むむ、それはいけないなぁ!よ~しお兄さんに任せなさい!」 人間はポケットから木工用ボンドを取り出すと、れいむの頭上でなにやら作業を始めた。 それはプラモデルを組み立てるように慎重かつゆっくりとした動作。 「おにいさんなにやってるの!はやくれいむをたすけてね! りかいできないの?ばかなの?」 何をしているのかわからないれいむのために鏡をみせてあげる。 そこには、茎の根元と実とをガッチリと木工用ボンドで固められた赤れいむと赤まりさが映っていた。 これなら赤ちゃんが落ちてくることはない。だけどこれじゃあ根本的解決になってないことはれいむにもわかった。 「ちがうでしょ!このむのう! うごけないれいむをゆっくりしないでたすけてね!」 「あれま、じゃあボンドはこれでおしまいね」 人間はヘソを曲げて、傾斜にごろんと横になりくつろぎはじめた。 「はやく、れいむの赤ちゃんを産んでね~♪ゆっゆっ~♪」とゆっくり風の鼻歌も歌っている。 そうこうしているうちにとうとう1匹目の赤ゆっくりが生れ落ちる。 赤れいむだった。 「ゆっ、ゆっくち・・・」 ポトリッとおちた赤れいむは「ゆっくりしていってね!」と言おうとして言えないままコロリッとバランスを崩した。 「れいぶのあがじゃんがぁああ!」 このままでは、赤ちゃんが傾斜を転がって穴におちていってしまう。 ところが、転がる勢いがつく前に、横になっていた人間が足でそれを阻止をした。 つづけて、2匹目には赤まりさ、3匹目は赤れいむが生れ落ちる。 やはり、転がる赤ゆっくりを足でキープ。 「ありがとうは?」 そんな人間の言葉を無視して 「あかじゃんたちぃ!ゆっくりしていってねぇ!」 「おかーしゃん!ゆっくちちていっちぇね!」 「みゃみゃー!ゆっくちー!ゆっくちー!」 「ゆっくぃしていっちぇね!」 と勝手に挨拶を交わしている。 赤ゆっくりが助かったことでさっきまでの事を忘れている親れいむ。 すくっと立ち上がって赤ゆの支えを取り払う。 「ゆっ、ころころしゅるよ!」 「ゆっくちころがりゅよ!」 「ゆっくぃ~!」 すると、人間にはそうでもない斜面だが手足のない赤ゆっくりはバランスを崩して転がっていく。 「おちびちゃんたちころがらないでね!ころがるとゆっくりできないよ!」 親れいむの言葉もむなしく最初に生まれた赤れいむが穴めがけてホールインワン! スコーンッと綺麗な音がしたかと思うと「ゆぅぅぅ~」っと赤ゆの声は遠ざかっていく。 「れいぶのおちびぢゃんがぁぁあああ!」 ゆが~ん! 続けて赤まりさと赤れいむも転がり落ちそうになるが、姉れいむが穴に落ちたのを見て必死に斜面にこらえる。 ぴょんっ跳ぶことの出来るゆっくりの足はその柔らかさを利用すれば餅のように吸付いて斜面にも案外たえられるのだ。 「たちゅけてみゃみゃー!」 「ゆぇええ~ん!おかーしゃ~ん!」 しかし、気を抜けば転がり落ちてしまう。 産まれたばかりの赤ゆには少々酷な事態だった。 「おちびちゃんたち!あなはゆっくりできないよ! こっちまでず~りず~りしてきてね!ず~りず~りだよ!ず~りず~り!」 「ゆっ、まりしゃず~りず~りするよ!」 「れいみゅもず~りず~り!」 餅のような足が接地面積を最大まで広げ、なめくじの様な形状を取って「ず~りず~り」っと親れいむの方へと近づく。 先に赤まりさが親れいむに触れるほどまでたどり着いた。 「みゃみゃ~!す~りす~り!」 「れいみゅもす~りす~りちたいよ!」 それから赤れいむも親れいむの所までたどり着いて、頬をすり合わせて「す~りす~り」と始めた。 「れいむのあかちゃんかわいいよ!とってもゆっくりしてるね!す~りす~り」 親れいむは体が固定されて動けないので、口でそう言っているだけだ。 わずかに親れいむの体もぶにぶにと動くので、その僅かなすりすりでも赤ゆっくりは満足だった。 その間、人間はふたたび横になってケツを掻きながら鼻くそをほじっている。 数分くらいゆっくりしていただろうか、赤れいむが突然泣き始めた。 「ゆえぇええ~ん!ゆわぁあああ~ん!」 「ゆっ、どうしたのおちびちゃん!」 「まりしゃおにゃかついたよ!れいみゅもおにゃかついてないてるんだよ!」 赤まりさの言葉で、赤れいむがお腹を空かせて泣いているんだということがわかった。 普通、植物型妊娠をすると産まれた赤ちゃんのために茎を落として食べさせる。 それは始めての妊娠であっても餡子に刻まれた記憶で親れいむも知っていた。 「まっててねおちびちゃん!いまゆっくりできるごはんをだすからね!」 体が固定されているといってもボルトで柱に括り付けられているわけではない。 ベルトは頑丈だが体を揺さぶる程度の事はできた。 ゆさゆさゆさ・・・ しかし、茎はいつまでたっても落ちてこない。 その代わりに茎が声をあげた。 「ゆっくちちていっちぇね!」 「ゆっきゅりちていっちぇね!」 それは茎にボンドで固定されていた赤れいむと赤まりさ。 落ちてこないからすっかり忘れられていたが、茎についたまま赤ゆっくりとして成長したのだ。 「ゆっ、あたまのうえのおちびちゃんたち! くきをごはんにするから、ゆっくりしないでおちてきてね!」 赤ちゃんサイズまで成長しているのになんで落ちてこないの? 親れいむはさっき人間にされたことなんて赤ちゃんの可愛さですっかり忘れている。 都合の悪い事は記憶に残らないのが餡子脳だ。 「れいみゅはここでゆっくちてるよ!」 「まりしゃもだよ!ここはゆっくちできるよ!」 茎とつながっているためお腹が減ることはないしずっと親ゆっくりと繋がっていられる。 2匹にとって、そこがゆっくりプレイスになった。 「おちびちゃんたちわがままいわないでね!ぷんぷん!」 ぷくー!と膨れて威嚇をするが、そんなもの頭上の赤ゆには見えないのでまったく効果がない。 かわりにお腹をすかせた赤ゆ2匹は怖がっている。 「ゆえ~ん!おにゃかがすいたし、みゃみゃがこわいよぉ~!」 「ゆわぁぁあ~ん!」 茎が落とせない以上、別の餌をとってこないといけない。 しかし、自分はベルトで固定されていて動くことが出来ない。 そこで目に入ったのが人間だった。 ゆっくり語をしゃべるマヌケそうな動物。 ゆっくりにとって頭部の大きさは強さや知能に比例するが、目の前の動物はバスケットボールよりも小さい。 実際、れいむを助けてね!といってもたいして理解できてないみたいだし役立たずっぽいが それでも今一度仕事を与えてあげよう。 そんな思いで人間に食料をとってくることを命じた。 「にんげんさん!かわいいかわいいあかちゃんたちがおなかをすかしてるよ! ゆっくりしてないでごはんをもってきてね!それくらいのことならできるでしょ!」 すると人間は、ボケーっとした表情で親れいむの後ろの方を指差した。 「そこの管からお前には栄養が補給されているから食わんでも平気だ。 赤ゆどもには適当にうんうんでも食わせてやれ」 「ゆ?」 確かに実ゆっくりに栄養を吸われているというのにお腹が空いていない。 妊娠してからというもの、ろくに巣の外へ出ていないのにもかかわらず、しょっちゅうお腹を空かせては まりさが普段よりも多くごはんをもってきてくれたものだ。 芋虫にちょうちょ、木の実にキノコ、甘い草に 人参さんに大根さんに苺やリンゴ、クッキーや飴は今まで食べたことがないほど美味しかった。 それが、もう食べれないで管から栄養を送ってもらうだけだと思うと次第に腹が立ってくる。 「これじゃゆっぐりできないでしょ!ばかなの! れいむはあまあまやゆっくりできるごはんがたべたいよ!くそじじいはさっさとごはんをもってきてね!」 「ゆっくりちたごはんをもっちぇきてね!」 「れいみゅにもね!ぴゅんぴゅん!」 赤ゆどもまで便乗して騒ぎ立てている。 しかし、親れいむはベルトで固定されて動けないし 赤ゆも斜面から転がってしまえば穴に落ちてしまうのでそこから動くことはない。 気にせず、横になりならがけつを掻く。 「まりざぁああ!まりざはどごにいるのぉおお! れいぶはごごだよぉおお!ゆっくりしないではやくたずげでねえぇええ!」 れいむはつがいのまりさがきっと助けに来てくれると信じていた。 なにしろ二匹は赤ゆの頃からご近所同士 2匹は駆けっこをして遊んだり、時にはどちらがゆっくりした餌をとってこれるか競争をした。 「ゆっ、まっちぇまりちゃー」 「はやきゅ、はやきゅ~♪」 れいむが地を這う虫を捕まえれば、まりさは木陰に生えている食べられるキノコを れいむが甘い草を見分けて摘んでくれば、まりさは自慢の足を活かして人間の畑からにんじんを採ってきた。 「ゆっ、これれーむにあげゆ!」 「にゃにこれ、とってもおいちーよ!ちあわちぇ~♪」 こんな事もあった。 「ゆえ~ん、ゆえ~ん!」 「ゆっ、れいむどうしたの!」 泣いているれいむを見つけるまりさ。 もみあげの飾りはそのままだかられいむであることがわかるが、頭頂部の大きなリボンがなくなっていた。 「おりぼんをどこかにおとしたんだね!いっしょにさがすからゆっくりなきやんでね!」 「ゆえ~ん、れいむもうあんよがいちゃくてあるけないよ~!ゆえ~ん!ゆえ~ん!」 「まりさがさがしてくるよ!れいむはゆっくりやすんでいてね!」 ぽい~ん!ぽい~ん! 太陽が沈もうかという頃、まりさはボロボロの体でれいむのリボンを咥えて帰ってきた。 いつも自慢していた素敵なお帽子は泥んこだらけ。 やがて、月日は流れ2匹は新しい巣穴を掘り 群れから巣立ちをした。 まりさが集めてくれた、たくさんのお野菜にお菓子。 頭の上にはその、まりさとつくったかわいいあかちゃん。 れいむはただ、ゆっくりしていただけなのにそれがなぜ・・・ 動けない状態で赤ちゃんをゆっくりさせてあげられず 役立たずの人間という動物がいるだけ。 まりさ、どこにいるのまりさ れいむはここだよ!はやく助けにきてね! 「うん、そうかそうか、まりさに会いたいか?」 人間が懐からリモコンを取り出し操作すると ピッピッと機械音をさせて部屋の壁が上がっていった。 実際にはブラインドの役目をしていたシャッターが上がっただけなのだが、れいむには壁が動いたように見えた。 さっきまで薄暗かった部屋には蛍光灯が点灯され さほど広い部屋でないことがわかる。 それでもやはり、人間の住居ではなくどこかの工場といった雰囲気ではあるが8畳程度の空間だった。 その中心から真っ二つに透明なアクリル板で部屋は半分に遮られており、斜面と穴はれいむの側にだけある。 そして、反対側にいるのはれいむが助けを求めているあのまりさだ。 「まりざぁぁああ!」 まりさの様子がおかしい事はひとめでわかった。 まず、れいむと違って柱に固定されていない事。 そして、そのまりさの周囲には5匹の赤ちゃんゆっくりがいて、落とされたばかりの茎を食べていた。 「ま・・・まりさ、そのおちびちゃんたちはなに!」 まりさはの側にいる5匹の赤ゆは全て赤ありすだった。 「むーちゃ、むーちゃ、ちあわちぇー♪」 「なかなかときゃいはなごはんね!」 「ありちゅ、おかーしゃんとしゅ~りしゅ~りしゅるわ!」 アリスにレイプされて出来た子供だ。 まりさは、れいむに何も言うことが出来ずただ黙々と茎を噛んで柔らかくして食べさせていた。 レイプされて産まれた子とはいえ、やはり自分の子だった。 ちなみに、れいむの声は届いていないし姿も見えてない。 アクリル板のまりさ側はマジックミラーを張り合わせてあり、れいむ側からしか様子がわからないのだ。 そんな事はわからないれいむ。 「むじぢないでねぇええ!なんでありずのおぢびじゃんがいるのぉおおお!」 それから2世帯の生活が始まった。 れいむは相変わらず動けないまま、管から栄養を送られて それが適量を超えているため自分の意思とは裏腹にうんうんが漏れ出し、それを赤れいむと赤まりさが食べる。 「くちゃいよぉおお!」 「れいみゅも、むこうのおとーしゃんみちゃいなゆっくちちたごはんたべちゃいよ!」 「わがままいわないでねぇえ!くるしいのはおかーさんもいっしょだよ!」 「おねーちゃんたちうんうんたべりゅなんてきちゃないよ!」 「れいみゅだったらちんでもそんなのたべにゃいね!」 頭上の大きな実ゆっくりは親の栄養がもらえているので勝手なことを言っている。 昼間、まりさとありす側にだけある赤ゆっくり用のおもちゃで遊ぶ向こう側の様子を見せられる。 声は聞こえないが、赤ありすたちがキャッキャっとブランコで遊び、それをまりさが楽しそうに押してあげている。 きちんと順番待ちをしている5匹のありすに「ぺーろぺーろ」と撫でる様に褒めている様子に親れいむは目をひんむいて青筋を立てた。 赤れいむと赤まりさが 「みゃみゃー!まりしゃもゆっくちあそびたいよ!」 「れいみゅもぺーろぺーろして!」 と言うが、親れいむは「うるさいよ!」と赤ゆどもを一喝した。 夜は斜面で寝ると穴に落ちそうなので、親れいむの頭に乗せてもらう。 一度口の中に入ろうとしたが、れいむが猛烈に怒りだしたので二度とそうしなくなった。 「うんうんのついたからだで、くちのなかにはいるなんてきたないでしょ!ゆっくりりかいしてね! そっちはおりぼんがよごれるから、もっとはしによってね!」 「ゆぇええ~ん!」「ゆわぁぁああ~ん!」 「おねーちゃんたちくちゃいよ!」「こっちよらないでね!」 茎の妹たちも姉ゆたちを邪魔者扱い。 最近では、「さっさとあなにおちればいいのに」なんて事を聞こえる声で言うようになった。 親れいむもそれを否定しない。 そんなある日、事件が起きた。 赤ゆどもがプチではなくトマトサイズになった頃 親れいむの頭上からバサッと茎が落ちたのだ。 それもそのはず、人間は茎と実の間にボンドで細工をしたものの、大元の親れいむの方には何もしていない。 ゆっくりの茎は全ての実がおちると茎が空洞化し、自然に茎が落ちるものだが そうならなくてもある程度の力が加われば親と茎は、ちぎれて離れる。 それがちょうどトマト2個分であった。 「ゆっくりおちるよ!ゆべっ」 「れいみゅ、おそらをとんでいるみたい!ゆびゃっ!」 その落ちた茎にれいむとまりさがしゃぶりついた。 いままでうんうんしか食べたことがなかった2匹にとって初めての食事。 「むーちゃむーちゃ!ちあわちぇー!」 「うっめっ!これめっちゃうっめ!」 「やめてねれいむのくきをたべないでね!ゆぎゃぁああ!いちゃいよぉおお!」 「くきからまりさのあんこがでてるよ!やめてね!ゆぴぃいいいい!」 ボンドで固定されている2匹は体と茎とかいまだに離れず、落ちた衝撃で体内の餡子が茎へと逆流し まるで茎がストローの様に餡子を吸い出している。 それが食べられているのだから、体に大きなストローを刺されて内臓を吸いだされているのと同じだ。 寝ていた親れいむが目を覚ますと 頭が軽くなったことに気づき、それが目の前に落ちている食い散らかされた茎と 干からびている2匹の赤ゆが目に入った。 「どぼじでおちびちゃんをたべちゃうのぉおおお!おちびちゃんのいもうとでしょぉおおお!」 「ゆ?まりさたちはごはんをたべてるだけだよ!」 「おかーしゃんはうんうんをうむきかいのくせに、いつももんくがおおいいよ!」 その時、れいむを固定していたベルトが外れた。 鼻息をフーフーっと荒げながら、久しぶりの跳躍をする親れいむ。 赤ゆはトマトサイズまで大きくなっているが、それでもバスケットボールサイズとではまるで大きさが違う。 「ゆっ?」 赤れいむの真上に影ができたと思いきや、次の瞬間にはプチュンッと子気味よい音をさせて茶色いシミが広がっていた。 「ま、まりしゃはいいこだよ!わるいのはぜんぶれいみゅだよ!」 じょじょーっと砂糖水を漏らしている。 ふと、アクリル板の向こう側をみると 親まりさと赤ありすたちがお唄を歌っていた。 「ゆっゆっゆっ~♪」 まりさの調子はずれな音程に赤ありすがつづく。 「ゆっゆっゆっ~♪」「ゆっくり~♪」「していってね~♪」 「とっても、とかいはなおうたね!」 「おにーさんがけーきをさしいれてくれたわよ、みんなでたべようね!」 自分が毎日こんな苦しい目にあっているというのに、まりさは美味しいものを食べて どこのゆっくりと作ったかわからない子供と遊んでいる。 その怒りは赤まりさへと向けられた。 「まりしゃはいいこだよ!だからゆっくり・・・ゆべっ、やめちゃ・・・ゆぎゃ! いちゃい・・・ぴぎゃ!たちゅけ・・・ぶぴゅ!」 一撃で楽にしようとは思わない。 わざと手加減をして何度も何度も念入りに体当たりをした。 そして数分後、正気をとりもどしたころにはもはや原型を留めていたない餅だか団子だかよくわからないものが転がっていた。 「ふひひ・・・れいむのあかちゃん・・・どこいったの・・・ひゃひゃひゃ」 れいむの目はうつろ、焦点が定まらず右目と左目が別々の方向を向いていた。 口からは涎を垂らして、しきりに笑い声が漏れている。 お唄が終わったまりさとありすは ケーキを囲んで、ゆっくりと団欒している。 「れいむはまりさよりも、ずっとおうたがじょうずだったんだよ!」 「ゆっ、さすがとかいはなおかーしゃんね!」 「ありしゅもおかーしゃんにあいたいわ!」 「あったらすーりすーりしてもらおうね!」 「ありしゅたちのおかーしゃんなら、きっととってもゆっくりしてるわね!」 「おかーしゃんにもこのけーきたべさせてあげたいわ!」 ピッピッと機械音がすると ガーっと部屋を遮っていたアクリル板が上がっていく。 すると、そこにはしーしーを漏らしながらケタケタと笑う成体のれいむがいた。 飾りのおかげで、それがあのれいむである事がわかるが、まるで変わり果てている。 一歩動くごとにブピュッブピュッと頭の後ろから餡子が漏れ出しているが本人が気づいていない。 栄養を送る管が抜けたため、今度はそこから餡子が漏れていた。 「おちびちゃんが・・・いちぃ・・・にぃ・・・いっぱぁ~い・・・こんなところにいたぁ・・・うひひひひ」 飛びあがる親れいむ。 あっけにとられている赤ありすが2匹下敷きになった。 「ゆぴゃ!」「ぴきゅ!」 ケーキにカスタードが混ざって汚いデコレーションケーキになった。 親れいむはそのまままりさの方へ突進し、まりさの顔にベチャッとカスタードケーキがへばりつく。 古典的なパイ投げコメディの様な姿になったが誰も笑わない。 「おめめがみえないよぉおお!れいぶやめてぇえええ!」 仰向けに倒れたまりさのぺにぺにのあたりを噛力で砕けてギザギザになった歯が襲う。 「ぎゅぴぃいぃいい!まりざのぺにぺにがぁあああ!」 おとーさんをいじめないでね!と1匹のありすが割って入ろうとしたが 「おと・・・」の時点で踏み潰されて姉妹と同じくケーキをカスタードで都会派なコーディネートをしただけだった。 後頭部から致命傷になるほど餡子をブリュブリュと吐き出して ようやく、まりさへの暴力はおわったが 「けふひゅ・・・これはゆめだよ・・・まりざは・・・ゆっくりめをざまず・・・よ・・・もっとゆっくり・・・し」 すぐに息絶えた。 「まりざぁァア・・・どこにいるのぉおお・・・」 れいむは死ななかったが、それでも動けないほどの餡子を失い虫の息だった。 呆然と生き残った2匹の赤ありすが固まっている。 そこへ、ガラッとスライド式のドアを開けて人間が入ってくる。 「いや~おわったおわった。それじゃあお前たちは森に返してあげよう」 目の粗い籠に虫の息の親れいむと、なにがなんだかわからない赤ありすを放り込むと そのまま外へ出て、もともとれいむとまりさが住んでいたあたりへと運んだ。 「このれいむも元はといえばあのまりさにそそのかされて畑を荒らしてただけだからな命だけは助けてやろう。 もっとも、このまま放っておけばそのうち死ぬだろうが チビありすは恨むなら畑お襲ったゲスまりさと、レイパーありすを恨めよ! ケーキに比べたらここのメシはまずいだろうが、まあ頑張れ!」 そう言い残して、人間は去っていった。 寒空の中、呆然としている2匹の赤ありす。 ぴゅーっと北風が吹いた。 「みゅ・・・しゃむいわ、ここはどこなの!」 「ありしゅもうおうちかえりゅ~!ゆえ~ん!」 「う・・・ぐ・・・まりざぁ・・・はやく・・・かえってきて・・・」 かろうじて息がある親れいむ。 後頭部からは相変わらず餡子が漏れ出していて、ブッ・・・ブブッと汚い音を出している。 「ありしゅたちはおとーさんとゆっくりしてたのに、このおばさんのせいで・・・」 「このいにゃかもの!おとーさんをかえして!」 赤アリスの体当たりが追い討ちをかける。 「ゆっ・・・ゆっ・・・ゆっくり~・・・していってね~・・・・ゆっくり~♪」 瀕死とはいえ、赤ありすの体当たりは親れいむにはまるで効いていなかった。 虚ろな目でまりさが上手だよと言ってくれたお唄を歌いだす。 「ゆっ!このとかいはなうたは!おとーしゃんがいつもうたってたおうたよ!」 「まさか、このおばさんは・・・!おかーしゃんなの?」 「ゆっ♪・・・ゆっくり~・・・♪」 「おかーしゃん!おかーしゃんごめんなさい!」 「ゆっくりちていってね!ゆっくりちていってね!」 季節は冬間近。 ほとんどの動物は冬眠の準備を終えた誰もいないはずの森の奥から「ゆっくり~♪」と音程のおかしな歌声が聞こえていた。 やがて、風の音に歌はかき消され それからもう森から歌が聞こえることはなかった。 終わり。 ーオマケー 親れいむの体にすりよってしきりに謝る2匹の赤ありす。 「おかーしゃん、けがをしてるわ!」 「いまありすが、たべものをもってくるわね!」 2匹の赤ありすがピコピコッと跳ねて森の奥へと入っていく。 産まれてから人間のごはんやお菓子を食べてきた。 だから何が食べられる物なのかわからない。 石の下に蠢いていた虫を捕まえて、口にいれてみたが苦くてとても食べられたものじゃない そこら辺りに生えている草もそう。 あてもなく森を彷徨って、ゆっくりの巣を発見した。 大半の動物は冬前に越冬のための準備を終えるが、ゆっくりのほとんどは冬になってから冬篭りをする。 だから、まだ入り口が閉ざされていない巣があった。 「ゆっ、とかいはなありすにはせまいいえだけど これならおかーしゃんもありすもこごえないですむわ!」 奥には産まれたばかりのプチトマトサイズの赤れいむが5匹と、赤まりさが4匹いた。 「おねーしゃんだれ?ここはまりしゃのおうちだよ!」 「そのごはんは、おかーしゃんがあつめたれいみゅたちのごはんだよ!」 「たくさんごはんがあるなら、ありすたちにわけてね! おちびちゃんたちはちいさいから、ありすがびょうどうにやまわけするわよ!」 そう言って、山となっている餌の5分の4ほどを自分のほうへ引き寄せた。 これにおこった赤ゆが、ありすにつめよってくる。 「かってにはいってきて、ごはんをとらないでね!」 「ゆっくちできないおねーしゃんはでちゃいってね!」 「わがままをいうおちびちゃんはきらいだよ!」 ぽかりっ ありすが先頭にいた赤まりさの頭を突き出した体でこづいた。 「ゆぎゅっ・・・ゆわぁぁぁあああん!」 泣き出す、赤まりさ 他の赤ゆたちも、それをみて赤ありすから離れる。 「このよは、じゃくにくきょうしょくだよ! おまえたちはそこでゆっくりしててね!」 さっそく、勝ち取ったごはんをほうばるありす。 乾燥している虫とキノコ、それに硬い木の実だ。 「ゆ・・・まじゅい!これぜんぜんあまくないよ!ありすはとかいはなあまあまがたべたいわ!」 2匹はそう喚き散らすと、巣の中にあるものを捨てだした。 ゆっくりできない食料に、赤ゆが大切にしていた小石、それからお布団に使っていた葉っぱ。 次々と剥ぎ取っては外へ捨て自分達が生まれ育った何にもない部屋を作ろうとしている。 「やめちゃね!まりしゃのちゃからものが!」 「それはおかーしゃんたちがあつめてくれたごはんだよ!ゆぇえ~ん!」 「ゆっ、おちびちゃんたちそのおはなはなにかしら?」 お花の輪が目に入った。 これは赤ゆたちが親にプレゼントするために一生懸命作った花飾り。 「むーしゃ、むーしゃ、それなり~!」 「むっちゃむっちゃ、とかいはじゃないけど、まずまずたべられるわね!」 「ゆわぁぁああ~ん!」「ゆぇええ~ん!」「ゆわわぁ~ん!」 そこへ、ヌッと巨大な影がありすに覆う。 「もっとおはなをたべさせ・・・ゆべっ!」 「ありすたちは、とかいはなこーでぃねーとをしてあげただけ・・・ぶきゅっ!」 過去の作品 ゆっくりいじめ系1222 ゆっくり繁殖させるよ! ゆっくりいじめ系1254 赤ちゃんを育てさせる ゆっくりいじめ系1261 水上まりさのゆでだこ風味 ゆっくりいじめ系1297 ゆっくり贅沢三昧・前編 ゆっくりいじめ系1466 ゆっくり贅沢三昧・後編 ゆっくりいじめ系1467 まりさの皮を被ったアリス ゆっくりいじめ系1468 肥料用まりさの一生 ゆっくりいじめ小ネタ222 ゆっくっきんぐ ドナーツ編 ゆっくりいじめ系1532 可愛そうな赤ちゃんにゆっくり恵んでね ゆっくりいじめ系1580 ゆっくりしなかった魔理沙と愛のないアリス ゆっくりいじめ系1673 ゆっくりクアリウム ゆっくりいじめ系1715 ゆっくりトイレ ゆっくりいじめ系1735 ゆっくりれいむと白いお部屋 ゆっくりいじめ系1743 プラチナまりさとフリーすっきり権 ゆっくりいじめ系1761 ちょっとしたイタズラ ゆっくりいじめ系1905 あったかいゆっくり ゆっくりいじめ系1935 しゃべらないゆっくり ゆっくりいじめ系1940 愛されまりさの一日 ゆっくりいじめ系1993 加工場産の赤ゆっくりを育てる 前編 ゆっくりいじめ系1994 加工場産の赤ゆっくりを育てる 中編 作者:まりさ大好きあき
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutai/pages/4764.html
ゆっくりできない四畳半 住宅街から少し離れた河川敷の橋の下。 そこに一匹の身重のれいむが居た。 ゆらゆらと体を揺らしながら幸せそうな顔で歌を歌っている。 「ゆ~ん♪ゆ~ん♪」 周りの草花もれいむに合わせて踊っているかの様に風に揺れる。 その柔らかな風がれいむの頬を撫でた。 すぐ側を流れる川が太陽の光を反射してキラキラとれいむを照らす。 顔をあげて空をゆっくりと流れていく雲を眺めてれいむがにっこりと微笑んだ。 「ゆ~っ!とってもゆっくりできるねっ!」 れいむは群の幼馴染のまりさと番になった。 元々住んでいたゆっくりプレイスはあまり餌が豊富でなかった為に子供を作る事ができなかった。 そこで2匹は群を離れて山から下り、この河川敷に移り住んだのであった。 最初は元のプレイスを出て新たな環境での生活に不安を感じていたが、 草むらに住む豊富な食料や雨風を凌げるホームレスが捨てた家は、 2匹に以前のプレイスよりも裕福なゆっくりライフを提供をしてくれた。 群の仲間からゆっくりを見つけると襲い掛かってくると聞かされていた人間も 「ゆっくりしていってね!」と元気に挨拶をすれば気さくに返事を返してくれた。 きっと無断で人間のゆっくりプレイスに入り込んで、悪さをしたゆっくりの戯言だったのだろう。 そんな事をしたら怒るのはゆっくりでも同じである。 れいむは今までのゆん生の中で最も幸せを感じていた。最もゆっくりしていた。満たされていた。 そう、次の瞬間までは 「ゆっくりにげるよっ!こっちこないでねっ!あっちいってねっ!」 遠くからぽいんぽいん!と草むらを跳ねてくる丸い影。 あの三角帽子のシルエットはれいむの番のまりさである。 しかしまりさの様子が何やらおかしい。 全身から汗を垂れ流して息を荒げながら必死の形相でこちらに叫んでいる。 「ゆっくりかくれてねっ!れいむ!ゆっくりかくれてねぇぇ!」 まりさの取り乱した声をゆっくりと聞いたれいむは顔を強張らせる。 群で一番ゆっくりしていたまりさとは思えない焦りようからも事態の深刻さが伺えた。 「ゆゆっ!れいむはゆっくりかくれるよ!」 れいむはビールケースとビニールシートでできたゆっくりプレイスの影に身を潜める。 れいむがゆっくりと身を隠した事を確認すると まりさは身をひるがえしてあさっての方向にその進路を変えた。 「ゆっくりまがるよ!まりさはこっちへ逃げるよ!あっちにはいかないでね!」 時折後ろを振り返りながら大声で叫ぶまりさ。 恐怖で震えるまりさの視線の先には、まりさとは比べ物にならない程の大きなシルエット。 それは人間だった。 まりさは人間がゆっくりプレイスへ近づかないように誘導していたのだ。 しかし人間は必死に声を張り上げるまりさの方へは向かわずに真っ直ぐにれいむの居る方へ進む。 その様子を見てまりさは驚きの表情を浮かべて立ち止まった。 「ゆっ!なにしてるの!まりさはここだよ!かわいくてごめんね!」 まりさの呼びかけを無視してれいむの居る方向へ歩みを進める人間。 まりさはオロオロと取り乱した顔をしながら人間を追いかける。 「ゆっ!ゆっ!やめてねっ!そっちにはなにもないからねっ!ゆっくりやめてねっ!」 目に涙を溜めながら人間と併走して叫ぶまりさ。 まりさを無視して歩みを進める人間はれいむとまりさのゆっくりプレイスの前で足を止めた。 プレイスの影からそっとを身を乗り出して人間の様子を伺うれいむ。 「ゆっ・・・!ゆゆっ?」 れいむは人間の顔を見て僅かに安堵した。 人間の表情には怒りとか悲しみといった負の要素は感じられなかった。 むしろゆっくり的にはゆっくりしていると感じた。 まりさが不注意で人間の家に迷い込んで粗相をしてしまったのかも知れない。 自分達は人間に危害をくわえるつもりが無い事を伝えればわかってくれる筈だ。 そして理由を聞いてこちらに比があればゆっくりと謝罪しよう。 れいむはそう思ってプレイスの影から一歩足を踏み出した。 恐怖に引きつった顔を引き締めて精一杯の笑顔を浮かべる。 「ゆっ♪にんげ」 次の瞬間、雨さんや風さんがどんなに機嫌が悪くても微動だにしなかった れいむとまりさ自慢のゆっくりプレイスが粉々に砕けながら上空に舞い上がった。 吹き飛ぶビールケースに体をぶつけたれいむが草むらを転がる。 「ゆ゛っ!ゆっくりっ?ゆっくりぃっ!?」 雨の様に降り注ぐプレイスの破片。 まりさが産まれてくる子供たちの為にせっせと集めていた餌が地面に落ちて音を立てて散らばる。 体を掠めて地面に突き刺さるビールケースに驚いてれいむは「ゆぴぃ!」と声をあげて地面に縋り付いた。 体を縮こませながら小さく震え、目を見開いて崩壊していくプレイスをただ見つめる事しかできなかった。 崩れたプレイスの奥から顔を除かせる足を振り上げた人間。 2匹の自慢のゆっくりプレイスは人間が足を振り上げただけでいとも容易く崩壊してしまったのだった。 「どうじでごんなごどするのぉぉぉ!あやまってねっ!ゆっくりあやまってねっ!」 まりさが人間の足に体当たりしながら涙を撒き散らして叫ぶ。 しかし相手がゆっくりならば一撃で昏倒してしまう程の勢いで 体当たりを続けているのにも関わらず人間は微動だにしない。 逆に人間の脛の辺りに体当たりをしてしまい、その硬さと痛みにまりさの動きが止まる。 「あ゛や゛ばっ・・・・ゆっくりい゛だい゛っ!!」 ズルズルと滑り落ちて人間の足にもたれかかるまりさ。しかし弱みを見せるわけにはいかなかった。 歯を食いしばって涙がこぼれるのをグッと堪える。番のれいむの前で情けない姿を見せるわけにはいかない。 まりさがキッ!と人間を睨みあげる。 まりさから見た人間はまるで巨大な塔の様に聳え立ち、その視線はれいむの方へ向いていたが、 ギョロリとまりさを見下ろす。海底の沈殿物の様な黒い両眼。まりさと人間の目が合う。 ゆっくりにとっては遥か上空から見下ろすその眼にまりさは思わず身を振るわせる。 「ゆぴぃ!!」 数秒前の決意も空しく涙を垂れ流しながらのけぞるまりさ。 そんなまりさの頭を人間が鷲づかみにして持ち上げた。 スーッ!と天へ登っていくまりさ。その視点の高さに血の気ならぬ餡子の気が引いていく。 「ゆぅぅぅ!!たかいぃぃ!!ゆっくりたかいぃぃ!!まるでおそろろらろっ!?」 本能的に「まるでお空を飛んでるみたい」と口にしようとしたが、恐怖の余りそれさえもままならない。 まりさには広大なサバンナの様に感じていた草むらがジオラマの様に一望できる。 その光景にまりさは下腹部がキュッと縮こまるような妙な感覚が走った。 これが人間の視点だった。勝てない。勝てるわけが無い。まりさの心は容易く折れてしまった。 降参の合図の様にまりさのしーしーの穴が膨れ上がりジョロジョロと甘味を帯びた水が地面にこぼれ落ちた。 自分の体からだらしなく排出されるしーしーを見てまりさが頬を赤らめながら涙をポロポロと零した。 「ゆ゛っ!みないでねっ!みないでねっ!」 人間とれいむに向かって涙交じりの声を張り上げるまりさ。 これから赤ゆっくりを設けて一家の大黒柱になる筈だったまりさの痴態を見て 地面に張り付いて事の成り行きを見守っていたれいむが「うゅゅ」とすすり泣く。 人間は表情を変えることも無く、まりさの顔をつまらなそうに眺め続けた。 「やべでねっ!もうおろしてねっ!ゆぅっ!!ゆっぐりざぜでぇぇぇぇ!」 人間の手から逃れようと「じたじた」と身を震わすまりさだったが、 最後の一滴がこぼれ落ちるまで人間の視線はまりさに注がれ続けた。 しーしーを出しつくして屈辱に塗れた表情でグッタリとうな垂れるまりさ。 人間はまりさのお飾りである帽子を奪い取ると無造作に地面に投げ捨てた。 涙も枯れ果てて真っ赤になったまりさの目が見開かれる。 「ゆぅ!!なにしてるのぉっ!やめてねっ!まりさのお帽・・・じッ!!!」 声を張り上げようとしたまりさの顔面に人間の平手がめり込んだ。 ビリビリとした衝撃がまりさの中を駆け巡る。 今までのゆん生の中で経験した事の無い激痛。 痛い。怖い。ゆっくりできない。人間さんはゆっくりできない。 かえりたい。森にかえりたい。怖い。とにかく怖い。 「ゆ゛っ!・・・ぐっゆっ・・・!」 目をギュッと閉じてガタガタと身を震わせるまりさ。 人間はそんなまりさに気をかける事も無く、 まりさのおさげを解いて髪をパイナップルの様にまとめるとリボンできつく縛った。 「ゆ゛ぅぅぅぅ・・・!やべでぇぇぇ・・・!やべでねぇぇぇ・・・!」 涙で汚れた顔を更にグシャグシャにして力なく声を絞り出すまりさ。 しかしその声はピタリと止まった。 男の手に握られているのはライター。 その先から噴出する火を見てまりさが顔を強張らせる。 「ゆ゛っ!や、やめてねっ!あついあついはゆっくりできないよっ!」 「やべでねっ!まりさをゆっくりさせてあげてねっ!」 草むらに身を潜めていたれいむも人間の足に身を擦り付けて懇願を始める。 ライターの火から身を捻って体を遠ざけるまりさ。 しかし男の手に握られたまりさの体はこれ以上ライターの火から逃れる事はできない。 徐々にまりさの体に近づいていく炎。その熱にまりさは顔を歪める。 「ゆ゛っ・・・ゆゆっ!ごべんなざいぃぃ!よくわからないけどごべんなざいぃぃ!」 まりさはどうして今こんな事になっているのかわからなかった。 まりさの狩りをジッと見つめていたこの人間に元気良く挨拶をしただけである。 それなのに何故こんな事になっているのだろうか? わからない。わからなかった。しかしそれでもまりさは涙を流しながら必死に人間に謝罪した。 謝罪し続けるしかなかった。人間の気が変わって解放される事を祈るしかなかった。 「ごべんなざいぃぃぃ!ごべ・・・っゆ゛あ゛あ゛あ゛っ!!?」 まりさの謝罪は受け入れられなかった。 ライターの火はパイナップルのようにまとめられたまりさの毛先に引火した。 まりさの髪の毛がチリチリと炎に焼かれて煙をあげる。 「ゆ゛あ゛っ!ゆ゛っぐり゛!!ゆ゛っぐり゛ぃぃぃ!!」 男の手から開放されて地面を転がるまりさ。 草むらに頭を押し付けて火を消そうともがいたが、火の勢いは収まらない。 まりさの頭部に凄まじい熱気と餡子を抉るような鈍い痛みが伝わってくる。 「れいむ!だずげでえええ!ばやぐだずげでねぇぇぇ!」 「まりざぁぁぁぁ!まりざぁぁぁぁ!」 まりさがのたうちまわりながられいむの元を目指して転がる。 れいむはまりさに駆け寄って炎を消そうと舌をまりさの頭に近づけるが 炎に触れる前に煙が立ち上りグニャリと舌先が変形した。 「ゆ゛ぎゅっ!」 少し遅れて伝わってきた激痛にれいむは思わず地面に倒れこむ。 触っても居ないのにこの痛さ。頭を炎で焼かれているまりさの痛みは計り知れない。 まりさは目をこぼれ落ちる程に見開いて耳を劈くような奇声をあげながら地面に頭を叩きつけている。 このままではまりさが二度とゆっくりできなくなってしまう。 幼い頃から一緒に遊んで、歌って、狩りをしたまりさが居なくなってしまう。 れいむにとってまりさの居ないゆん生など考えられなかった。 「まりさぁぁぁ!お水さんだよぉぉぉぉ!ゆっくりしないでお水さんに飛び込んでねぇぇぇぇ!」 「ゆ゛あ゛あ゛っ!おびず!!お゛びずざん゛ん゛!!!」 まりさはギリッと歯を食いしばりながら身を翻して 川に向かってばすんばすん!と火の粉を撒き散らしながら弾んでいった。 「おーい、まりさ」 「ゆ゛っ!!!」 川まであと数歩の所で人間がまりさに声をかけた。 血走った目で川へ向かって飛び跳ねながら人間の方へ視線を向けるまりさ。 その人間を見たまりさの足が思わず止まる。 「ゆっくり戻ってね」 人間の手に握られたのはまりさの命と同じくらい大事な帽子。 その帽子には先程のライターがあてがわれている。 「ゆ゛っ!!な゛に゛じで!?な゛に゛じでぇぇぇぇぇぇぇ!?」 形相を浮かべながら川を流れる水と人間の握った帽子を何度も交互に見つめるまりさ。 早く水に入らないとゆっくりできない。でも帽子を焼かれたらゆっくりできない。 頭の上では熱くて痛い塊がバチバチと唸りを上げている。 まりさの体が自然に川へと向かって擦り寄った。 「ゆっくり戻れ」 先程より冷たく重い人間の声。まりさの動きがピタリと止まる。 戻って帽子を返して貰わないといけない。でも水に入らないとゆっくりできない。 しかし火を消しても帽子が無いと一生ゆっくりする事はできない。 でもまず水だ!しかしその前に帽子を!でもこのままだと!しかし!でも!しかし! 帽子!水!ゆっくり!帽子!水!ゆっくり!帽子!水!ゆっ・・・ プツッ! 答えを導き出す事無く、まりさの命は時間切れになった。 熱がまりさの泡だった頭皮を溶かして破き、鈍い音と共に噴水の様に餡子がビュルビュルと噴出した。 「びばっ!ばっ!ばばばばばっ!」 一瞬にしてゆっくりの生命を維持する餡子の大半を失って痙攣をはじめるまりさ。 噴出した餡子によって火は消えたが、それと同時に命の灯火も消えてしまった。 ぶるんぶるんと操り人形の様に身を揺らすまりさを見てれいむが叫び声をあげた。 「まりざぁぁぁぁ!まりざぁぁぁぁぁ!ゆ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!」 「狩りにいってくるねっ!」と何時ものように元気な微笑みを浮かべて草むらへ跳ねていったまりさが 今は目の前で白目を剥いてだらしなく舌を垂れ流して痙攣しながら餡子を撒き散らしている。 どうしてこんなことに。まりさはついさっきまであんなにゆっくりしていたのに。 「どぼじでええええ!どぼじでえええええ!」 れいむは痙攣をやめて崩れ落ちるように地面に倒れこんだまりさの元へフラフラと向かう。 しかしその歩みはたった数歩で止まった。 激しい下腹部の痛み。 まだ赤ゆっくりを出産する時期では無かったが、 まりさの死に直面したショックで本能的に子孫を残すべくれいむが産気ずいた。 「う゛っ!うばれ゛る゛ぅぅぅぅぅ!」 歯茎を剥き出しながらギリギリと歯を鳴らして 涎と汗をダラダラと垂れ流しながられいむは丘に打ち上げられたトドの様に地面に横たわる。 その光景を醒めた目で眺める人間。 「ゆっぐりじでいっでね!おぢびちゃん!お外はゆっぐりできないよぉぉぉっ!」 必死に産まれ落ちようとしている赤ゆっくりに語りかけるれいむ。 気がつくと人間はれいむの傍らに膝を曲げて腰を下ろしていた。 まりさをあんなにもゆっくりできない方法で嬲り殺しにしたというのにも関わらず全く悪びれない表情。 こんな事をしたのに午後までゆっくりと寝過ごしてしまったかの様なとぼけた顔。 れいむのゆん生の中で湧き上がったことの無い煮えたぎる様な怒りの感情。 その「ゆっくり」とは間逆の感情を抑えることが出来ずに れいむはクワッ!と目を見開いて人間を睨みつけると狂ったように叫んだ。 「じねぇぇぇぇ!ゆ゛っぐり゛ごろじはぞぐざにじね゛ぇ゛ぇ゛ぇ゛!」 首を振り回して唾を撒き散らしながら大口を開けて人間を罵倒するれいむ。 しかしそれでも人間の表情は変わらない。 人間は地面に落ちている石を拾い上げてれいむのまむまむに宛がうと れいむを蹴り飛ばした。 「んぎゅんッ!」 強引にまむまむに蓋をされて出産を阻止された。 ぷるんぷるんと体を波打たせながられいむが地面を弾む。 コロコロと地面を転がり仰向けになった所でようやくれいむの体が止まった。 全身を駆け巡る激痛に白目を剥いて痙攣するれいむ。 その視線の先には先程と変わらないゆっくりと流れる雲。 れいむがこんなにもゆっくりしていないのに、雲さんは何をそんなにもゆっくりしているのだろう。 憎々しげな視線を空に向けていたれいむだったが、その視線が人間によって遮られる。 れいむの視界が人間の振り上げた足で一杯になった瞬間、その意識はプツリと途切れた。 それから数日後 薄暗い廊下を進む男。 男の足音と時計の針が時間を刻む音だけが辺りに響く。男が立ち止まった先には固く閉ざされた扉。 そこは未整理の品々が乱雑に置かれた物置だった。その一角のクローゼットに男は手をかける。 ギィ 木材の軋む音。開かれたクローゼットの中は空っぽだった。 物が何も置いて無いという意味ではない。本当に何も無かった。 ただの空洞。トンネルの様にただそこに置かれているだけだった。 目の前には再び扉。クローゼットはこの扉を隠す為だけに存在していた。 男はポケットから鍵を取り出し、その隠し扉の南京錠にそれを差し込んで扉を開いた。 中は四畳半ほどの狭い空間。 部屋の脇の棚にはうず高く積まれた水槽。その水槽の中には無数のゆっくり達が蠢いていた。 ゆっくりすることを信条としてゆっくりできる者ほど優れた個体とされるゆっくり達だったが、 ここに居るゆっくり達の表情はおおよそ「ゆっくり」などという単語とはかけ離れていた。 虚ろな目で薄笑いを浮かべて虚空に目を泳がすだけのゆっくり。 ひたすら痙攣を繰り返し時折耳を劈くような奇声を上げるゆっくり。 息絶えた親ゆっくりの体に無数に埋め込まれた狂ったように泣き叫ぶ赤ゆっくり達。 延々とすっきりを行い頭から生える実ゆっくりを奪い合うように喰らう番のゆっくり。 すべて男の仕業だった。 自然に住む野生のゆっくり、街に住む野良ゆっくり、誰かに飼われていたであろう飼いゆっくり。 それらを見境無くここに連れ込んで虐待と更なる虐待の為の治療を繰り返した。 多くのゆっくりは命を落としたが、 その前に精神を病んで奇行に走り出したゆっくりを棚に並ぶ水槽に入れて延命させた。 それが男の今のコレクションである。 それには何の意味も無かった。飽きればゴミのようにそれを捨てるだろう。 部屋の真ん中の作業台の上に置いてある透明な箱の中にまだ精神を病んでいないゆっくりの親子が居た。 数日前に番のまりさを殺されて、ここに連れて来られたれいむとその赤ゆっくり達だ。 棚に陳列された精神を破壊されたゆっくり達の視線に怯えながらこの薄暗い部屋の透明な箱の中で れいむは7匹の赤ゆっくりを出産した。れいむ種が5匹、まりさ種が2匹。 この8匹のゆっくり達はこれから数時間で死ぬか、棚の水槽で死んだように生き続ける事になるだけの存在。 少なくともこの時点では、このゆっくりの親子達には逃れられない2つの運命が待つのみだった。 「い゛っい゛や゛じゃぁぁぁ!!ばなじでにぇぇぇぇ!!」 もみあげをパタパタと振りながら赤れいむが身をよじって男の手の中で暴れる。 男は手のひらの赤れいむを人差し指と親指で摘み上げると潰れる限界までその体を押し潰した。 赤れいむの動きはピタリと止まり顔を真っ赤にして涙を零しながら小さく呻き声をあげる。 「んぎゅ・・・・!んぎゅぅぅぅぅぅ・・・・!!」 「やべでええええ!やべでね!おちびちゃんはいやがっでるよぉぉぉ!」 透明な壁に顔を押し付けて号泣する親れいむ。 男は空いた片方の手を机に滑らせると一本の針を取り出した。 その先端を赤れいむに突きつける。 顔を真っ赤にしながら圧力に耐える赤れいむの顔が更に醜く歪む。 「やべちぃぇぇぇ!ゆっぐちちゃちぇてぇぇぇぇ!」 「ゆっくりさせてぇぇぇ!おちびちゃんをがえじでぇぇぇ!」 水槽の中から嗚咽を漏らす親れいむ。 それにしがみ付いてブルブルと身を震わせる赤ゆっくり達。 男はそれをつまらなそうな目で見下ろした。 男にとってそれは腐るほど見た光景だった。心底どうでもいい光景だった。 芸の無いテンプレートな台詞に苛立ちを覚える程であった。 男が小さくため息を吐いた。 身重だったかられいむ種の方を選んだが、やはりまりさ種を持ってくるべきだった。 れいむ種はつまらない。殆どのれいむ種は虐待を前にして泣き喚くだけである。 この状況を打開しようとする意思が無い。その点まりさ種は違う。反応が多彩だ。 子を捨てて逃げ出す者。子を差し出す代わりに自分を見逃して欲しいと懇願する者。 自分の身を差し出す代わりに子を見逃して欲しいと懇願する者。 なんとかこちら側に入ろうと画策する者。その反応は多岐にわたる。 「返してやろう」 男は針を床に投げ捨て、果物ナイフを手に取ると淀みない動作で赤れいむの頭部を切り開いて 小指で中の餡子をクルリとひとかきすると頭部を閉じてオレンジジュースが入った小皿に 赤れいむを軽く浸して傷を塞ぎ、箱の中に赤れいむを投げ入れた。 親れいむにはこの一瞬の動作を認識することができずに、赤れいむは無傷で返されたと思った。 目を輝かせながら転がる赤れいむに擦り寄ると、涙を零しながら満面の笑顔を浮かべた。 「ゆっ!おちびちゃん!よかったね!ゆっくりしようね!」 「ゆっ?ゆっ?ゆっ?ゆっ?」 しかし赤れいむは箱の中でころころと転がり続ける。 他の赤ゆっくりや壁にぶつかってもその動きを止めない。 「ゆぅ!?どぼじだの!?おちびちゃん!ゆっくりしようねっ!」 「ゆ゛っ!あばっ!ばばばっ!ばひっ!」 男の手によって中身の餡子をかき混ぜられた赤れいむは 思考を司り、体の動きをコントロールする中枢餡が破壊された為に体は動いているが、 既に死亡していた。 そして姉妹のゆっくり達を払いのけて狂ったように透明な壁に何度も体を叩きつけていたが、 突然赤ゆっくりらしからぬ無駄に立派なぺにぺにをそそり立たせると 「へひっ!ゆ゛っ!しゅっ!しゅしゅっ!しゅきりぃぃぃぃ!!」 と焦点の合わない目を輝かせながら絶叫するとぺにぺにから餡子を噴出させた。 そのまま仰け反るように倒れこみ噴出させた餡子を全身に浴びる。 「しゅっきり!!しゅっきり!!しゅっきり!!しゅっ!しゅっ!しゅっ!しゅっ!」 体の餡子を出し尽くした後も満面の笑顔で痙攣しながら悶えていた赤れいむだったが、 突然この世の終わりのような苦悶の表情を浮かべた途端、 親れいむから4番目に産まれた赤ゆっくり、四女れいむは動かなくなった。 四女れいむの奇行に身を震わせて親れいむの後ろに隠れてフルフルと身を震わせる赤ゆっくり達。 親れいむも歯をガチガチと鳴らしながらその光景を呆然と見ていた。 「なにごれぇぇぇぇ!」 「ゆっぐりできないぃぃぃぃぃ」 「きょわいよぉぉぉ!」 「だしゅげでえええええ」 そんなゆっくり達の様子を詰まらなそう見ていた男が口を開く。 「腹が減った。お前らの中から3匹差し出せ、食べるから」 「ゆ゛っ!!!」 その言葉に親ゆっくりは目を見開く。 そして顔を強張らせながら男を見上げて恐る恐る口を開いた。 「ぞっ・・・ぞんなのえらべるばけ」 「全員食べてもいいんだぞ」 「ゆ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!!」 男から放たれた冷たい一言。 れいむは歯茎を剥き出して叫んだ。もう叫ぶくらいしかできなかった。 男の手に渡ったおちびちゃんがあんな事になったのだ。 差し出せる訳がない。しかも食べると言っているのだ。 選べない。全員かわいいれいむのおちびちゃんだ。 選べる筈が無い。しかしだ。選ばなければ全員が食べられる。 選ばないといけない。選ばなければ。誰だ。いらない奴は誰だ。 れいむの餡子脳がグルグルと無駄な回転を始めた。 視線を下に移すと赤ゆっくり達が身を摺り寄せながらプルプルと震えている。 親れいむにすがりつきながらもその目には微かな不信感が伺える。 まさか、まさかとは思うが自分が選ばれるのでは無いかという不信感。 選ばない!選ぶわけがない!そんな顔でこっちを見ないで!ゆっくり!ゆっくりできない! 答えなど出ない。視界が歪んで餡子が口から出そうになるだけだった。 いらない子など居ない。しかし選ばないと。いらない子など居ない。しかし・・・ れいむの餡子脳が無限にループを始めた。れいむの心は何故か楽しくなってきた。 こんな状況なのにれいむの心がゆっくりしはじめた。わからない。ただただわからなかった。 れいむの思考が行き場を失って安全地帯である「ゆっくり」に逃げ込んだのだ。 「ゆっ!まりさがいくのじぇl」 親れいむの泥沼に陥った思考を断ち切るかのように 三女の赤まりさがぽいん!と一歩前にでた。親れいむが驚いた表情で三女まりさを見る。 目には涙を溜めてガタガタと震えていたが、その瞳の奥には確固たる意思を感じた。 その目を見た親れいむはギリギリのところで精神の崩壊を免れた。 それは数日前まで一緒に暮らしていた幼馴染の番のまりさの目だった。 「おねぇちゃん!いもうちょを一緒に守ろうにぇ!」 「ゆ゛っ!!」 「どぼじで!?」 三女まりさの視線の先には長女れいむと次女れいむ。 2匹はクワッ!と目を見開いて驚きの表情を浮かべた。 何故こんな時にそんな事をいうの?バカなの?死ぬの?英雄気取りなの? 2匹は見事にシンクロした動きで口をパクパクさせながら首をフルフルと振り回す。 そんな3匹を交互に見ながらオロオロと取り乱す親れいむ。 「決まったようだな」 面倒くさそうにゆっくり達の三文芝居を見ていた男が箱の蓋をあけて手を伸ばす。 それに噛み付くようにしてくっつく三女まりさ。 一方、長女れいむと次女れいむは涙を撒き散らしながら箱の中を飛び回った。 「がっでにばなじをちゅちゅめにゃいでにぇぇぇぇ!」 「のーきゃん!のーきゃんだからにぇぇぇぇ!」 他の赤ゆっくりを突き飛ばしながら逃げまとう2匹。 男はそんな長女れいむを人差し指で押しつぶした。 「あっちいっちぇ・・・・・・ん゛ぎゅぶばッ!」 プパッ!と餡子と砕けた歯を撒き散らす長女れいむ。 パタタタタ!ともみあげを床に叩きつけて暴れるがそんなものでは男の指から逃れる事はできない。 徐々に長女れいむを押し付ける力が強くなる。 長女れいむは「げっ!げっ!」と変な声を漏らしながら悶絶した。 「ゆぴぇっ!ゆ゛っぐち゛ぃぃぃ!ゆ゛っぐぢぃぃぃ!!」 それを見た次女れいむはしーしーをぷしゃー!と霧吹きの様に垂れ流すとピタリと逃げるのを止めて 汗を垂らしながら死にそうな顔で微笑むと「ゆっくりのるね」と男の手に飛び移った。 男の手に齧り付く三女まりさ、餡子を吐きながら痙攣する長女れいむ、 目を丸めて呆然とする次女れいむを乗せた男の手が静かに箱の中から出て行った。 「洗って禿饅頭にしてから喰うか」 そう呟いて踵を返した男。 それが男の最後の言葉だった。 ガシャン! 作業台に乗った小物を撒き散らしながら男が膝から崩れるように倒れた。 男は胸を病に侵されていた。 医師は男に病状を伝える家族が存在しない事がわかると直接男に告知した。 淡々とそれを聞かされた男は残された時間で何かを成すべく奮起する事もなく、 かと言って残された時間を静かに有意義に使う事もなく、 目に付いた幸せそうなゆっくりをさらって虐殺をはじめた。 輝く未来に胸を躍らせるゆっくり達を蹂躙して弄ぶ事によって現状から逃避した。 男にはそれが楽しくて楽しくて仕方がなかった。 楽しすぎて残された時間がもう0になりつつあることも忘れてしまっていた。 後悔はあった。やり残した事は両手では数え切れない程あった。 しかし手からこぼれ落ちた3匹の赤ゆっくりと それを箱から形相を浮かべて見ているゆっくり達。 こいつらの末路を想像すると途端に楽しくなってきた。 自らの手を下さずに自然と崩壊していくゆっくりの親子。これは面白いかもしれない。 無表情だった男の顔に久方ぶりの笑みが浮ぶ。 その横をゆっくりとは思えない速さでぱしんぱしん!と弾む長女れいむが通り過ぎた。 目を血走らせて必死の形相を浮かべながら一心不乱に扉の外を目指す。 親も姉妹も見捨てて本能的にゆっくりできない場所からの逃走・・・。 本能的?どうだろうか?この糞袋は産まれて早々にゲスの才能を開花させたのかも知れない。 分厚い扉の隙間を抜けて長女れいむが四畳半の部屋を抜け出す。 恐怖に引きつった顔がコロリと笑顔に変わる。 「ゆゆん♪おそとに」 (でられないよ) 扉の隙間から手が伸びて長女れいむを捕らえた。 檻の様に5本の指が長女れいむの周りに突き刺さる。 「ゆぴぇっ!どいちぇにぇ!どいちぇにぇぇぇ!」 指の間に体を押し付けて尻を振って脱出をはかる長女れいむ。 男の指先に濡れた感触と弱々しい長女れいむの力が伝わってくる。 えぐえぐと嗚咽しながら長女れいむが耳障りな甲高い声で叫ぶ。 「どいちぇぇぇぇ!どげぇぇぇぇ!じじいいいいぃぃl!」 男は腕を手繰り寄せて後方へ振り下ろした。 指の牢獄が床を滑る。 指の間から醜く顔をはみ出しながら長女れいむも床を滑った。 再びゆっくりできない部屋に引きずり込まれる。遠ざかっていく扉の隙間。 まるで底の無い落とし穴に突き落とされるような感覚。長女れいむの表情が恐怖に歪んだ。 「ゆ゛ん゛や゛ぁぁぁぁぁぁぁ!!」 それと同時に長女れいむの足元に焼けるような痛み。 床との摩擦で長女れいむの体が擦り切れていった。 餡子を撒き散らしながら床を転がる長女れいむ。 男は最後の力を振り絞って立ち上がり、 倒れこむようにして四畳半の部屋から出ると扉を蹴り飛ばして閉じた。 中の音はもう一切聞こえない。 あの耳障りな奇声と嗚咽が嘘のように静まり返る室内。 時計の針が時間を刻む音だけが部屋の中に響く。 その微かな音も男の耳にはもう届いていなかった。 男は満足気な表情を浮かべると眠るように目を閉じて動かなくなった。 「じねぇぇぇぇ!じねぇぇぇぇぇ!ゆっぐちじねぇぇぇぇ!」 餡子を滴らせながら固く閉ざされてしまった扉に向かって 呪いの言葉を吐き続ける長女れいむ。その言葉は男にはもう絶対に届かない。 「ゆひゅーゆひゅー」と息を切らせながら天を仰ぐ長女れいむ。 赤ゆっくりにとっては遥か上空に佇む棚に並ぶ水槽の中の 「目」しかないつるつるの丸いゆっくりと長女れいむの目が合う。 (・・・ゆっくりしていってね) 「ゆ゛っ!!!」 突如聞こえた聞こえるはずの無いその声に長女れいむは 歯を剥き出して驚きの表情を浮かべてその場で飛び上がった。 そして着地した時の湿った音で自分の中身が取り返しのつかないほど 流れ出してしまった事に気がついて目に一杯の涙を浮かべた。 つづく ※ついに名前を貰ったよ!代表作が「お○んぽ大好き!みょんの大自然丸かじり」とかだったら 「お○んぽ丸かじりの人」とかになってたんだね!わかるよ!わからないよ! 今まで書いたもの ゆっくり見せしめ ゆっくり電柱 ゆっくり脳内補完 副工場長れいむの末路 ゲスの見た夢 元野良れいむの里帰り ゆっくりできない四畳半 このSSに感想をつける
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutai/pages/3100.html
注意書き ※現代っぽい社会が舞台です ※うんうん、しーしーが描写はないけど出てきます ※無意識の虐待描写しかありません 冬。 「ゆえ〜ん、ゆえ〜ん」 道端で赤ゆっくりれいむが泣いていた。 市街地では親ゆっくりが採餌の際、人間や動物に殺されるのは珍しくない。 この赤れいむも、両親が人間に踏みつぶされて孤児になってしまったのだ。 赤れいむの側に踏みつぶされた両親が転がっていた。 青年は赤れいむを哀れに思い、うっかり自宅に連れ帰ってしまった。 ゆっくりを飼うのは簡単だろうと、軽く考えていた。 青年の友人がゆっくりを飼っているのを見てそう考えたのだ。 その友人はゆっくりブリーダーで、ゆっくりの事を知り尽くしているからこそ、 第三者から見れば簡単に飼育しているように見えた。 そんなことはまるで考えずに赤れいむを飼い始めた青年は、一般的な飼育方法から 逸脱しまくった育成をするのであった。 赤れいむには使われていない四畳の部屋を与えた。 「おにーしゃん、おいちいおかちをちょーだいね!」 青年は何も考えず、クッキーを与えた。 「おにーしゃん、おうちがしゃみゅいよ、あっちゃめてね!」 青年は部屋にホットカーペットを導入してあげた。 育成環境が良かったので、赤れいむはあっという間に成体れいむサイズに生長した。 ある日、青年がゆっくりを飼い始めたと聞いて、友人が家を訪ねてきた。 四畳部屋の片隅に鎮座しているゆっくりれいむを見て絶句した。 通常ゆっくりは「おうち」すなわち巣を作り、気温変化や外敵から身を守るのだが、 ホットカーペットの上で育てられたれいむは「おうち」を作ろうとしなかった。 さらに青年がいつも餌を与えていたため、でっぷり太ってまさに鏡餅のような様相であった。 「餌はなにをやってんだよ」 友人は青年に問うた。 「クッキーだよ。それ以外は食べられないみたい」 青年の答えに、友人は呆れ果ててしまった。 生物はその構成成分を食料として要求し、それを美味と認識する。 人間なら、糖・脂肪・蛋白質を人体に有害なレベルを超えても摂取し続けるのは、そのためだ。 野生では安定した食糧供給が困難であるので、この本能はそれほど問題ではないのだが、 安定した供給が行われている状況下では、管理が重要になってくる。 青年はそんなことには思い至らず、れいむに言われるがままに餌を与え続けた。 れいむがクッキーを好んだのには理由がある。 クッキーの原材料である小麦粉・卵・砂糖などは、まさにゆっくりの構成成分だ。 中毒に近い症状を呈しても、何の不思議もない。 余談だが、このような食生活を続けたゆっくりは、野生では生存不可能になってしまう。 野生のゆっくりは主食である昆虫や草本から生存に必要な栄養素を吸収する能力を後天的に身につける。 しかし、赤ゆっくりの段階からクッキーのような食事をとり続けると、自然の餌から栄養素を吸収する能力が退化してしまう。 野生の赤ゆっくりにクッキーを与えたら、普通の餌が食べられなくなり、餓死してしまったというのは このことが原因である。 れいむに宛がわれたホットカーペットも悪い影響を与えていた。 ぽかぽかでゆっくりできるそれは、れいむの底部を低温火傷させていたのだ。 しかし、動かなくても食料を摂取できる環境下では、大したストレスにはならなかった。 だが、そのことはれいむに致命的な悪影響を与えていた。 運動不足である。 過剰な栄養摂取と運動不足は、れいむの体に通常種では見られない異常を顕在させた。 「なんかこのれいむ、黄色くないか?」 ブリーダーである友人は、れいむの外見の異常を感知した。 直接触るのには抵抗があったので、ポケットティッシュを取り出し、れいむの表面を拭ってみた。 焼き肉屋のテーブルにこびりついた油を拭き取っているような感触。 ティッシュを見ると、バターのような黄色いシミがついていた。 過剰摂取した油分が体表からしみ出しているのだ。 また、拭う際にれいむの底部が妙に茶色がかっているのが気になった。 触ってみると、硬化しているようだった。 おそらくホットカーペット上に居続けて運動しなかったために、底面が焼かれたのと同じような状態になっているのだろう。 近づいてみると、酸っぱいにおいが漂っている。 餡子とアルコールを混ぜたような臭いだ。 「こいつ、うんうんとかしーしーとかどうしてんの?」 「うんうん…?何それ?」 「ゆっくりの排泄行為なんだけど…」 友人は説明しかけたが、それ以上いうのを止めた。 赤ゆっくりの頃からホットカーペット上で生活し続けたため、あにゃるなど排泄器官が低温火傷で塞がってしまったのだろう。 体サイズの急激な増加は、食料の過剰摂取だけというわけではないようだ。 すえた臭いの原因も、このあたりにあるのだろう。 当のれいむは、青年や友人には感心がない様子で、ずっとおうたを歌っていた。 「ゆ〜…ゆ゛…ゆゆ〜…ゆ…」 それから一週間後、青年の家で爆発事故が発生した。 幸い被害者はいなかった。 爆心地にいたゆっくりれいむを除いて。 謎の爆発事故とされていたが、調べていくうちにれいむが原因であることが分かった。 ゆっくりれいむが爆弾化した。 それが結論だった。 長い間ホットカーペット上に放置されていたため、底部が低温火傷で硬化した。 正確には低温炭化。 れいむの外皮は熱せられ続けたため水分が奪われ、熱が逃げにくいものになってしまった。 ここで蓄熱がおこり、発火温度に達すると、火種がなくても燃えだしてしまう。 そんな外皮に染み出した油分が合わさって、ロウソクの芯と同じ状態になっていた。 いわゆるロウ化現象である。 すえた臭いは、れいむの中身である餡子の糖分がエタノール発酵したせいだ。 油分たっぷりの外皮はゆっくりの皮膚呼吸を阻害し、発酵を促したのだろう。 つまり、れいむはロウソクの芯に包まれたアルコールランプになっていたのだ。 れいむが何も語らず、おうたを歌っていただけのように見えたのは、 外皮が硬化して「ゆ」以外喋ることができなくなっていたせいだ。 ゆっくりれいむは物言わぬ爆弾と化していたのである。 この事件以来、ゆっくりは市街地から完全排除されることとなった。 爆破時刻等、精密性にはかけるが、手軽に強力な爆弾が作られるからだ。 例えば、赤ゆっくりを携帯カイロの上に置き、油分の多い食料を与えれば、簡単に爆弾化できる可能性がある。 この事件以来、ペットとしてのゆっくりの需要はなくなり、友人はブリーダーを廃業した。
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutai/pages/794.html
「おじざん!れいむのあかちゃんたちをたずげでぇぇ!!」 「おねがいじまずぅぅぅ!!」 道を歩いていると前かられいむ種とまりさ種の二匹がやってきた 「どうしたんだい?」 「れいむのあかちゃんたちがあなにおちちゃったの゛ぉぉ!!」 「まりさたぢじゃあかちゃんだぢたすけられないのぉぉぉ!!」 「わかったわかった、どこにいるんだあかちゃんたちは?」 「ゆっ!こっちだよ!ついてきてね!」 ぴょんぴょん跳ねるゆっくりについて行くとどこからか騒ぐ声が聞こえた 「ここだよ!れいむのあかちゃんたちこのあみのあなにおちちゃったのぉぉ!!」 「まりさたちじゃあながちいさくてたすけてあげられないの!だからおじさんたすけてあげてね!!」 見るとグレーチングとかいう網状の溝蓋の下に多数の赤ちゃんゆっくりが集まって助けを求めていた 「おかーざーん!はやくれいむだぢをだずげでね!!」 「くらくてこわい゛ぃぃぃ!!!」 「こんなところじゃゆっくちできないよぉ!!」 「ここつめたいよぉ!さむいぃぃ!!」 側溝にはまったく水は流れていないがコンクリートでできているから冷たいのだろうな しかしなんでこんなところに… 親を先頭に仲良く並んで歩いていてボトボト落ちたってところだろうか 「お~、可哀想だなぁ、よし、おじさんが助けてあげよう」 「ありがとうおじさん!ゆっくりたすけてあげてね!!」 「でも助けてあげるには道具が必要なんだよ!ここでゆっくり待っててね!」 「ゆっ、わかったよ!ゆっくりまってるからさっさとどうぐをもってきてね!!」 そう言って一旦ゆっくりたちと別れ家に戻った まぁ、もちろん普通に助けてあげるわけじゃないわけだが 小一時間ほど待たせられていたゆっくりたちは戻ってきた俺を罵ってきた 「おじさんゆっくりしすぎだよ!!」 「まりさのあかちゃんたちはさむいおもいをしてたんだよ!ゆっくりあやまってね!!」 「はっはっはっ、悪かったねぇ~おじさん道具を探してたらこんなに遅くなっちゃったよ!」 寒い思いねぇ、赤ちゃんゆっくりの真上に居ただけの癖に何を言ってるんだか 「じゃぁ今から助けてあげるね!」 「さっさとしてね!」 「あかちゃんたちいまからたすけるからね!ゆっくりまっててね!」 しかし俺は動かない 「…ゆっ?おじさんどうしたの?はやくたすけてあげてね!」 「ゆっくりしてちゃだめだよおじさん!」 「まぁゆっくり待ってなさい、待ってれば赤ちゃんたちは助かるからね」 「ゆぅ…ほんとに?」 「ああ」 「ゆぅーっ!!ああああ!!」 「どうしたのれいむのあかちゃん!ゆっくりおしえてね!!」 「おみじゅがながれてきたよぉ゛!!おみじゅごわいぃぃぃ!!」 「れいみゅたぢとげじゃうぅぅ!ゆっくちできなぃぃ!!」 「「ゆっ!どうじで!?」」 そうこうしているうちに水の量はどんどん多くなる 「ゆぅー!!どけじゃうよぉぉ!!」 「ちにたくないよぉ!」 「まだまりちゃぜんぜんゆっくちしてないのにぃぃ!!」 「お、おじさん!はやくたすけてあげてよ!まりさのあかちゃんたちしんじゃうよぉ!!」 「おじさんゆっくりしてないではやくたすけでええ!!」 「まぁまぁ、ゆっくり見てなさい」 俺は親ゆっくり二匹を掴み赤ちゃんゆっくりがよく見えるようにグレーチングに押し付けた 「ゆぅぅぅ!!なにするのおじさん!!ゆっくりはなして!!」 「こんなことしないではやくあかちゃんたすけてよぉぉ!!」 「ゆっくり見てろ」 さらに多くなる水量、とうとう流される赤ちゃんゆっくりも出てきた 「おかーじゃんたちけてぇぇ!!!」 「ゆっくちながされるよぉぉぉ!!!」 「まだちにたくないぃぃ!!!」 「ゆっくちしたけっかがこれだよぉぉぉ!!!」 「とけてりゅ!れいみゅのからだゆっくりとけてりゅよぉぉ!!」 「れいみゅはながされてもいいかりゃまりちゃはたちゅけてえぇぇ!!!」 「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!」 「れいむのあかちゃんがぁぁぁ!!」 そして赤ちゃんたちは見えなくなった 全て水に押し流されたのだ 「どうじで…どうじでれいむのあがちゃんが…」 「あ゛あ゛あ゛…」 親二匹は茫然自失の状態だ そこに俺は声を放つ 「いや~みんな流れちゃったね!みんな今頃あの世でゆっくりしてるよ!よかったね!」 「ゆ゛ゆああああああ!!ぜんぜんよぐないよおお!!」 「おじさんのせいでこうなったんでしょ!?おじさんがはやくたすけてればあがちゃんたちはしななかったのにぃ!!」 「いや違うよ、おじさんが赤ちゃんたちを助けてあげたんだよ!」 「ゆ!どういうごどぉ!!」 からくりを教えるため二匹を再び掴み上げる 道を少し歩いたところにバッテリーで動く小型のポンプが置いてあった もちろん先ほど俺が設置したものである これで側溝に水を流していたのだ ちなみに水は傍にあった農業用の水路から少し借りた ここの農家の人すまん 「ここからおじさんが水を流していたんだよ!」 「ど、どうじでえええ!!どうじでごんなごとずるのぉぉ!!」 「おじさんのせいでまりさのあかちゃんたちはしんだんだぁ!!ゆっくりしねぇぇぇ!!」 「やれやれ、せっかくおじさんが赤ちゃんたちを殺して楽にしてあげたのにひどいなぁ」 「ゆっぐりしね!しねええええ!!」 「れいむのあかじゃんをよくもごろじだなぁぁ!!」 手で掴まれた二匹はじたばたと暴れるが何の効果も無い まあいい、そろそろ本題に移るか 「ところでおまえたち、以前ここら辺の畑を荒らしていたゆっくりだろう?」 「ゆ゛っ!?」 「ななななんのことぉぉ!!??まりさはそんなことしてないよ!??」 「知らない振りしても無駄だぞ、れいむのリボンの傷、まりさの帽子の穴、特徴が一致してるからな」 棒で叩かれたときにできたリボンの傷 逃げた時に矢が刺さってできた帽子の穴 ここら辺で頻繁に畑荒らしをしているゆっくりの特徴だそうだ 明確な証拠である 「最近畑荒らしが途絶えたと思ったら子供作ってたのか」 「し、しらないよぉぉ!!れいむたちはたけなんていったことないよおお!!」 「そうだよ!!まりさたちはわるいことしてないよぉ!!」 「うるさい、悪いことをした挙句に嘘をつくようなゆっくりは加工場行きだ」 「か、かこうじょうはいや゛あ゛あ゛あ゛!!!」 「かこうじょうはゆっくりできないよ゛お゛お゛!!いぎだぐない゛い゛い゛い゛!!」 二匹を先ほど道具と一緒に持ってきた籠に入れポンプを回収して加工場へと向かった 「れいむがこどもだぢもづれでいぐなんでいわなげればよがったのにぃぃ!!!」 「だっでこどもだちだげおうぢにおいでいげないでじょぉぉ!!!」 「れいむのせいだよ゛!!かこうじょうにつれていかれるのはれいむのぜいだよぉぉ!!!」 「まりざひどいよぉ゛ぉ゛ぉ゛!!!!」 おお、醜い醜い まあ何も言わずにこれを見てくれ↓ ttp //uproda.2ch-library.com/src/lib045598.jpg うん、これをゆっくりに置き換えてみたかっただけなんだ すまない いじめ内容もオチもかなり適当だねこれ っていうか画像のカモさん(´・ω・)カワイソス このSSに感想を付ける
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutau2/pages/2034.html
オレ設定注意 現代ゆっくりモノ注意 ゆっくりが好きな子供 僕はゆっくりが好きだ 僕はゆっくりが好きだ 僕はゆっくりが大好きだ なぜ?と聞かれるのも多い 世間のゆっくりの認識は二つに分かれる 「ウザキモかわいい」と「害虫」だ 前者はそのふてぶてしい態度でありながら愛くるしい姿とのギャップ 後者は勝手に家を荒らしたり、全てを自分のもの宣言する無謀さ故 しかし後者は異例という奴だ。現に僕の住む町にはそういったゆっくりはいない 僕はゆっくりが好きで飼ってみたいけど、お国の法律で15歳からとの決まりがある ゆっくりは人語を解し、喜怒楽愛の感情で表情を変えるナマモノだ 中身が饅頭である不思議ナマモノとはいえ、お国はこのナマモノを飼うのは子供からでは早いと判断したのだ 子供は残酷だ。僕もそうであった なにせ好奇心で虫さんを実験という名目で弄べる 大きな反応をするゆっくりは子供に悪影響を与えかねないと決めたわけだ。悲しい。僕はあと5年も待たなければならないのか 8つ上の兄はゆっくりを飼っている。ただし愛で用ではなく、虐待用でだ 僕は兄の事が好きだ。遊んでくれるしお菓子だって買ってくれる。勉強も見てくれる、優しい兄だ でもゆっくり関係ではたぶん相容れない それも兄も分かってるようで僕と遊ぶ時はゆっくり関係の話は出さない。紳士だ。惚れる でもね、町を歩いて裏の林に行けば飼わなくても沢山のゆっくりに会える 僕はそれで満足だ。だってね… 「ゆっくりしていってね!!」 僕は大きく声を出すと… 「「「「「ゆっくりしていってね!!!」」」」」 たくさんの可愛いゆっくりが返してくれた ぷにぷにとした頬、下膨れした顎、さらさらとした髪、ふてぶてしい顔 ああ、可愛いなぁ。思わず抱きしめちゃったよ 「ゆゆ、ゆっくりしていってね!」 おっと、ちょっと力を込めすぎたようだ。苦しい顔をしてるゆっくりを離すと他のゆっくりがぺろぺろとしている そんな微笑ましい光景を見てて思わずにやける僕。おお、きもいきもい 「おにーさん、ゆっくりしていってね!!」 「うん、ゆっくりしてもらうよ」 僕はニコニコとゆっくり達の中心で座り込む 数は10匹程度だろうか?オードソックスのまりさとれいむ。後はありすか ポケットから袋包みからあるものを取り出す。開けるとそれは甘そうな餡子だ ゆっくりが好きで時々出かける際に兄が僕に渡してくれるものだ 兄曰く、「ゆっくりは饅頭だからか、甘いものが大好きだそうだ。オレンジジュースで再生するし…本当に意味不明なナマモノだぜ」 兄はツンデレだと思う。ゆっくりを虐待するのにゆっくり好きな僕にはこんなに優しくしてくれるんだからね え、なんでツンデレを知ってるって?最近の子供は流行に早いんだよ 「ゆゆ!とてもあまいにおいがするよ!」 「おにーさん、とってもゆっくりしてるにおいがするよ!!」 ゆっくりも餡子の匂いを嗅ぎつけたようだ 「じゃあ、これをあげるね。とってもあまいよ」 僕は餡子をゆっくりにあげると目をキラキラしてくれた 「おにいさん、ありがとうね!ゆっくりできてるよ!」 「うめぇ、めっちゃうめぇ!おにいさん、ありがとう!」 「むーしゃむーしゃ、しあわせー!」 これがあるからゆっくり好きがやめられない 見てごらんよ、ゆっくりの可愛さを。あんな幸せそうな顔をするだけで僕も幸せになれるよ 「おにーさんはたべないの?」 れいむは僕に餡子を食べないのかと聞いてきた うーん、でも僕は… 「ごめんね、僕は甘いのが苦手なんだ。ほら、食べていいよ」 軽い嘘を付きながられいむの頭を撫でて餡子をあげるととても喜んでくれた 本当は好きだけどゆっくりのために我慢をするのさ すると他のゆっくりが集まってきた。どうやら撫でて欲しいようだ 「可愛いなぁ、本当に」 夕暮れが近くなると僕は家に帰ろうとする これ以上帰りが遅くなるとパパとママも心配するだろうからね 「じゃあ、またね」 「ゆっくりきをつけてね!」 「またあおうね!!」 僕はゆっくりと別れるとゆっくりと家に向かう あ、でも、僕は女なんだけどなぁ…髪が短いからゆっくりにすらよく間違えられるしどうしようかな れいむは逃げていた ゆっくりせずに全力で逃げていた 「ゆっくりしね!ゆっくりできないゆっくりはしね!!」 なぜこんな事になったのだろう 優しい人間さんとゆっくりして、美味しいものを食べさせてくれて、頭を撫でてくれて… れいむは逃げていた 同属であるゆっくりから 「ここにいたよ!どうぞくごろし!ともぐいまりさめ!」 「ゆっくりしていってよ!ゆ゛っぐりできない゛ぎやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!?」 れいむとは別の何処かでまりさがゆっくりからリンチを受けていた リンチをするゆっくりは嬉々とした顔などではない。むしろ鬼気迫る勢いだ 「ゆっくりしね!」 「いだい゛い゛ぃ゛ぃ゛ぃ゛ぃ゛ぃ゛!!」 ゆっくりの噛み付きがまりさの底部に傷を付ける これでは跳ねたりする事はできない。もはや逃げる事は出来ないのだ みんな…やめようよ。ゆっくりしようよ… 「ゆっくりできないまりさをそのまましね!」 「いや゛あ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛!も゛ぉっどゆ゛っぐりじだがっだぁぁぁぁぁぁぁ!」 ありすは夫であるまさりに攻撃をうけていた 「い゛だい゛!まりさ、やめて!」 「ありすはともぐいゆっくりだからゆっくりしね!」 巣に戻り、夫婦としてゆっくりしようと思ったら豹変した夫に嬲られる ありすはショックだった。あの優しかったまりさが自分に攻撃してくる事が 「こんなゆっくりとけっこんするじゃなかったよ!ありすはしんでね!」 「どぼじでぞか゛な゛ごとをい゛うの゛おぉ゛ぉ゛ぉ゛ぉ゛!!」 信じられなかった。ありすは目の前の事が信じられなかった 無抵抗になるありすはゆっくりと意識を失っていった 「ゆぅ…ゆぅ…ゅぅ…」 れいむは走りつかれていた 自分を殺しにかかるゆっくりから逃げるために全力で走れば疲れるのは当然であろう ゆっくりは体力がないほうですぐに息切れしてしまう だが殺しに掛かるゆっくりは違う。疲れなど知らぬと言わんばかりにやってくるのだ れいむは恐怖した。このままではゆっくりできなくなる。この町から離れなければ… 「ゆっくりいくよ…」 前に跳ねようとするその時 「ゆっくりしね!」 物陰に隠れていたゆっくりありすに体当たりをまともに食らってしまった 「ゆぎゅあ!ゆっくりできないよ!もうおうちかえる!」 思わず本能で言ってしまうれいむ。すぐに逃げようとするがもう遅い れいむを取り囲む数十匹のゆっくりによって取り押さえられてしまった 「ゆ…ゆっくりしていってn」 「うるさいよ!ゆっくりしね!」 せめて自分の言葉を伝える事すら適わずリンチが始まる 「こんなきたないりぼんなんていらないね!」 「ゆゆ!れいむのりぼんかえしてぇー!」 「ゆっくりかみをぬくよ!」「ぬくよ!」 「ゆべあ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛!?れいみゅのかみがぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛!!」 「たぷたぷなほっぺだね!」「おお、ひまんひまん」 「ゆぶぅぅぅぅぅぅぅ!!??あんこさんもれちゃう!かわをやぶかないでぇ!」 「ゆっくりできないおめめなんかつぶしたほうがいいね!ゆっくりつぶれてね!」 「ゆぼえ゛あ゛べあ!?でいぶの゛お゛め゛め゛があ゛ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」 ゆっくりのリンチは10分近くに及ぶ れいむがどれだけ泣け叫んでもゆっくり達はリンチを緩めない ゆっくりが離れてまた別のゆっくりできないゆっくりを探しに行く 後に残るのはれいむの原型を留めないボロボロの饅頭であった… 惨劇はまだ終わらない 夜に響くゆっくりの悲鳴は途絶えることが無かった 「あー、やべ。渡した餡子がゆっくりの飾り混ぜじゃん。あれ食べたゆっくりは気づかないけど他のゆっくりから リンチを喰らうんだよなぁ…糞!ゆっくりを苦しめるのは俺の役割だと言うのに…!!」 「お兄ちゃん、ご飯だよー。早く部屋からでなよー」 「わ、わかった。今行く。はぁー、ばれたら妹に殺されるかな?まぁ食ったゆっくりはもうリンチ喰らって死んでるだろうし平気かねぇ?」 (おわり) このSSに感想を付ける
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutai/pages/3377.html
いろいろおかしいところがあると思うけど気にしないでね 「ゆっくりしていってね!」 「「ゆっくちしていっちぇね!」」 俺が家に帰ると、饅頭に迎えられた。一人暮らしの我が家に何故ゆっくりがいるのか。 理由は簡単、ただ単に戸締りを忘れたからである。 最近はゆっくりの侵入被害が増えているとは聞いていたが、自分のところにはこないだろうと油断していた結果がこれだよ! ゆっくり達が家に入って来てから間もないのか、あまり家の中で動き回らなかったのか。 どちらにせよ、幸いにも家の中は荒れていなかった。 ゆっくり達の構成は母親と思われるゆっくりれいむが一匹に、赤ん坊のゆっくりれいむとまりさが一匹ずつの合計三匹だ。 「ゆっ! おにいさん! れいむたちのゆっくりぷれいすでゆっくりしていってね!」 親れいむがこちらを向きながら笑顔で言ってくる。心の広いゆっくりなのか、俺を追い出そうとはせず一緒にゆっくりしようと言ってきた。 でもここ俺の家なんだけど。いやまあ戸締りしなかった俺にも非はあるけどさ。 とりあえずその事をわからせるため、親れいむを説得してみるとしよう。 「なあれいむ。ここは俺の家なんだ、悪いけど出ていってくれないか?」 ごたごたするのは面倒なのでなるべく相手を怒らせないよう、優しく穏やかに言う。これで素直に出ていってくれたら俺としても嬉しいんだが。 だがどうやら親れいむは俺を自分の家をのっとりにきた人間だと思ったらしく、笑顔を消して眉を吊り上げた。 そして親子三匹揃ってぷくぅーっと体を膨らませた。いわゆるゆっくりの威嚇である。 「なにいってるの!? ここはれいむがみつけたかられいむのおうちだよ! ぷんぷん!」 「しょーだよ! まりしゃたちのおうちだよ!」 「ゆっくちできにゃいおにいしゃんはでていっちぇね!」 まあそうなるわな。少しとは言え期待した俺が馬鹿だった。 いくら言葉が通じるとは言え、人間とゆっくりは別の生き物だ。考え方も価値観も根本から、それこそ遺伝子レベルで違うのだ。 そんな相手にいくら人間側の常識を説こうが時間の無駄である。 「そうか、出て行く気はないんだな?」 「あたりまえでしょ! ここはれいむたちのおうちなんだよ!」 仕方ない、実力行使に移らさせてもらおう。 ぷくぅーっと膨れる三匹と目を逸らさないようにしながら、部屋に置いてある救急箱へと手を伸ばす。 どうでもいいがこの威嚇で怖がるやつがいるんだろうか。むしろ人間相手には逆効果な気もするが…。 などと考えながら、救急箱からある物を取り出した。ゆっくり達の視線も俺の右手に握られているそれへと移る。 「ゆゆっ!? おにいさん! それはなに?」 親れいむが初めて見るその物体に、恐れ半分好奇心半分という感じで尋ねてきた。 二匹の赤ゆっくりも興味を惹かれたのか、膨れるのをやめてこちらを凝視している。 「これはな、人間が爪を切るときに使う道具さ」 そう、爪切りである。刃と刃の間に爪を挟んでパチンパチンと切り取るあれ。しかも大型サイズのやつだ。 言われてもよくわからないのか、ゆっくり達は三匹とも頭上に?マークを浮かべている。まあゆっくりに爪ないしな。 とりあえず百聞は一見にしかずである。体験してみてどんなものか初めてわかるだろう。 そう思い、油断している赤ちゃんれいむを素早く左手で掴んだ。 「じゃあお前からね」 「ゆっ!?」 突然の事に戸惑う赤れいむ。そして一瞬の出来事に対処しきれなかった親れいむが事態を把握し、再び威嚇を始めた。 「ゆっ! おにいさんははやくおちびちゃんをはなしてあげてね!」 「あげちぇね!」 親れいむに続いて赤まりさもぷくぅっと膨れる。だから意味無いってそれ。 そして当の赤れいむはというと。 「ゆー! おしょりゃをとんでるみちゃいー!」 呑気に的外れな事を言っている。きゃっきゃっと笑顔を浮かべて本当に楽しそうだ。 今は左手は握っておらず、掌を器状にしてその窪みの中に赤れいむがいる状態である。 その様子を見て少し安心したのか、親れいむは少しだけ体の膨らみを小さくした。 俺が遊んであげているとでも勘違いしているのだろうか? もちろん、そんなつもりは毛頭ない。 掌の上で無邪気にはしゃいでいる赤れいむを指でがっちりと掴む。 「ゆっ!? おにーしゃん! うごけにゃいよ! ゆっくちはなしちぇにぇ!」 少し涙目になって抗議してくる赤れいむを無視し、残り二匹に見せつけるように手の位置を調節する。 「さて、じゃあ勝手に人の家に入るとどうなるか教えてあげよう」 そう言って赤れいむの側面に爪切りを押し付ける。すると、ゆっくり独特の柔軟性によって刃と刃の隙間に皮が入り込んだ。 二匹の赤ゆっくりはまだ状況を把握してないようで、よくわからなそうな表情を浮かべているが、 親れいむは何やら危険な雰囲気を感じ取ったらしく、大声で叫び始めた。 「おちびちゃん! ゆっくりしてないでにげてね! なんだかゆっくりできないきがするよ!」 その母の思いが通じたのか、身をよじろうとぐにぐにと体を動かす赤れいむ。でも俺が掴んでるから逃げられないのよ。 さっさと終わらせたいので一気に爪切りを抑えつけた。 パチン という音が部屋に響く。そして少し遅れて赤れいむの絶叫が続いた。 「ゆびゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!! いぢゃいよ゛おぉぉぉぉぉぉぉぉ!!」 赤れいむの右側面の皮が一部切り取られ、餡子が露出している。そのまま右の皮が無くなるまでパチンパチンと切り取り続けた。 しばらくすると完全に皮が無くなり、赤れいむの右側は黒一色になってしまった。 「ゆ゛っ…たしゅけちぇ…」 「しねっ! ゆっくりできないおにいさんはゆっくりしないでしんでねっ!」 親れいむが罵声を吐きながら俺の脚に体当たりしてくるが、特にダメージは無い。むしろ適度な衝撃で気持ちいいぐらいだ。 そんな事には気づかずにただひたすらぶつかってくる親れいむ。無駄な努力ご苦労さまです。 赤まりさは涙を流しながら力一杯体を膨らませて威嚇している。 親れいむのマッサージを受けながら、痛みで泣き叫ぶ赤れいむの今度は左側面に同じように爪切りをあてる。 何をされるのかわかったのか、赤れいむはさらに悲鳴を大きくした。 「いや゛っ! もういぢゃいのはいや゛だよっ! だじゅけぢぇおがーーしゃーーん!!」 「ゆっ! まっててねおちびちゃん! いまたすけてあげるからね!」 焦って体当たりの頻度を上げる親れいむ。しかし、回数を増やしたせいか助走が短くなって威力はおちている。 これじゃあ余計に意味がないじゃないか。 そんな親れいむの奮闘空しく、室内に何度目かのパチンという音が響いた。 そして右と同じように左側の皮もどんどんと切り取っていく。 「ゆびぃぃぃぃぃ!? いぢゃい゛よぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!」 「おちびちゃああああああああん!?」 続けて赤れいむの後頭部と頬を削り取り、ピクピクと震えて気絶したところで元の場所へと餡子がこぼれないように優しく戻してやった。 親れいむは俺への体当たりをやめ、急いで赤れいむの元へ駆け寄る。 ほぼ顔面以外の皮が無くなった赤れいむの様子に顔を悲しみに歪ませたが、すぐに看病を始めた。 「おちびちゃん! たいじょうぶだよ! おかあさんがぺーろぺーろしてあげからね!」 ぺーろぺーろと赤れいむの傷口を舐める親れいむ。餡子に舌が触れるたびに赤れいむの体がビクンと反応する。 一瞬"うめっ、これめっちゃうめっ"とか言いだすんじゃないかと思ったがそんなことは無かったぜ。 余程赤れいむの事が心配らしく、ずっと泣きだしそうな顔で傷口を舐めている。 親れいむが看病に夢中になっているその隙に、俺は左手で残った赤まりさを掴んだ。 「ゆぅ!? やめちぇにぇ! まりしゃをはなしちぇにぇ!」 その声でようやく気付いたのか、親れいむがこちらを向く。 事態を把握した親れいむは再び体当たりをしてきた。 「やめてねっ! まりさをはなしてねっ!」 めんどくさくなってきたので足を振り、爪先を親れいむの顔面にめり込ませて蹴り上げる。 ゆびいっ!? というまぬけな悲鳴を上げて、親れいむは床と衝突した。 そしてくらくらとふらつきながら体を起こす。 「おきゃーーしゃーーーーん!!」 「親の心配よりも自分の心配しろよ」 指で赤まりさを固定し、右目に爪切りを押し当てる。 先程姉妹の赤れいむがされたことを思い出しているのだろう、赤まりさの震えが手に伝わってくる。 どうやら親れいむも力の差を理解したらしく、必死に俺に助けを求め始めた。 「おねがいだよっ! がわいいまりざをはなじであげでねっ!」 とりあえず無視してぐっと爪切りに力を加えて押す。すると、刃と刃の間に赤まりさの目が収まった。 ガクガクと震える赤まりさ。それを見た親れいむが涙を流して訴えかけてくる。 「やべでぇぇぇ! そのこはしんだばりざににたとっでもがわいい゛いいこなんでずぅぅぅ!!」 「何だ、お前のつがいは死んだのか?」 「ぞうだよっ! でい゛ぶはしんぐるまざーなんだよっ!」 親が一匹しかいなかったのはそう言う事だったか。どうやらつがいのゴミクズ…じゃない、まりさは死んだらしい。 確かにそれは可哀想だ。片親で子供を育てるのは大変だろう、同情は出来る。 だがそれはそれ、これはこれである。いくらシングルマザーだろうと関係ない。 そう思い、爪切りに力を加えた。 パチン 「ゆあ゛ぁぁぁぁぁぁぁ! まりしゃの゛おめめぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁ!?」 ぷちゅっと可愛い音を立てて潰れるま赤まりさの右目。 爪切りの間には半分になった白玉が収まっている。 「あ゛あ゛ああぁぁ! おちびちゃんがぁぁぁ!! どぼじてこんなこどするのおぉぉぉ!?」 親れいむが涙を滝のように流しながら訴えかけてくる。 なまじ人の言葉なのが鬱陶しいが、まあこれはこういう鳴き声だと思って無視する。 いちいち動物の鳴き声を気にしていたら屠殺も出来ないのと同じだ。 次は大きく口を開けて泣き叫んでいる赤まりさの舌を爪切りへとセットする。 「ゆひっ!? も、もうやべちぇ…」 パチン 「ぴぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!?」 舌を切り取られ、まともに悲鳴もあげられない赤まりさ。 これでもう喋ることも出来ないだろう。厄介なおうち宣言も出来ないわけだ。 「ゅゅゅ! ゅー!」 「はっはっは、何言ってるかわかんね」 「おちびちゃんんんんんんん!!」 くりくりとした大きな目から涙を流しながら、必死に何かを言おうとする赤まりさ。だが舌がないのでまともに言葉を話す事が出来ない。 そしてそれを聞いて笑う俺と泣き崩れる親れいむ。見事な対比だ。 「ゅー! ゅー!」 「さて、これぐらいでいいか」 そしてさっきと同じように赤まりさを気絶している赤れいむの隣に優しく置いてやった。 再び急ぎ足でぽよんぽんと心配そうな顔で赤まりさへと跳ね寄ろうとする親れいむ。 今度はそんな彼女を左腕でがっちりととらえて持ち上げる。 「はなしてねっ! おちびちゃんをぺーろぺーろしてあげるんだよっ!」 親れいむがジタバタと暴れる。流石に成体ゆっくりが暴れるとなると片手で持ち上げ続けるのはちと辛い。 そこで親れいむを逆さまにして床に押さえつけた。 「ゆゆっ! てんじょうさんがゆかさんになったよ!」 わけのわからない事を言う親れいむの体を両脇から足でがっちり挟み、身動きできなくする。 そして爪切りのヤスリ部分でその底面をザリザリと削り始めた。 「ゆぎぃぃぃぃぃぃ!? でいぶのあしがあぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」 体全体が弱点のようなゆっくりの中でも特に弱いのが底面、いわゆる足の部分らしい。 何でも、それなりに頑丈だが足を傷つけてしまったら野生では死に直結するため、本能的な恐怖があるらしい。 そこをザリザリと削り続ける。皮だけ削っているので中身が漏れることはない。 「ゆ゛っ! もうやべでねっ! ひどいこどしないでねぇぇっ!」 底面を丁寧にヤスリがけし終えた後は、そのまま体全体をヤスリで削っていく。 成体ゆっくりともなると、それなりに体が大きいだけあって中々の重労働だ。 「ゆい゛ぃぃぃぃぃぃ!? もうやべでぇぇぇ!! ごめんなざい゛ぃぃぃぃぃぃぃぃ!!」 頭頂部以外のヤスリがけを終え、お肌つるつるになった親れいむを赤ゆっくり達の近くに置く。 側面と後部の皮を削られた赤れいむ、右目と舌を切り取られた赤まりさ、表皮を削られた親れいむ。 気絶している赤れいむは別として、残る二匹のゆっくりはもう叫ぶ力もないのか、ゆぅゆぅとその場で声もなく泣いている。 しばらくは放っておいても大丈夫だろうと思い、俺はある物を取りに部屋を出た。 「これと…これだな」 別の部屋で目当ての物を探し出し、再び元の場所へと戻る。数分の事だったのでゆっくり達の様子も変わっていなかった。 戻って来た俺を見て親れいむと赤まりさがビクッと震える。そんなに怖がらなくてもいいだろ。 「さて、いまから君達を治療してあげよう」 そう言って表皮の半分ほどが無くなった赤れいむをひょいっと右手の中に入れる。 その動きで気絶から覚めたらしく、赤れいむは目をぱちぱちとさせた。 「ゆぅ…ここはどきょ…?」 気絶する前の記憶がないのか、やけにのんびりとした声を出す赤れいむ。 「おきゃーしゃんはどきょ…ゆびぃぃぃぃ!?」 しかし、突然悲鳴を上げた。どうやら剥き出しになっている側面の餡子にもみあげが接触して激痛をもたらしたらしい。 よほど痛いのだろう、もみあげをぴこぴこと動かしてのたうちまわる赤れいむ。 だがそんな事をすればするほどもみあげが餡子とぶつかり、更に痛みが増していく。 「いぢゃい゛ぃぃぃぃ!! だりぇかたしゅけちぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!」 「はいはい、ストップストップ」 両側のもみあげを左手の指で挟み、餡子が漏れないよう右手で固定してなんとか落ち着かせようとする。 しばらくすると痛みは治まったようで、泣き叫ぶことはしなくなった。まだゆぐゆぐと泣いてはいるが。 涙で瞳を潤している赤れいむに優しく微笑みかける。 「君は怪我をしているんだ。今かられいむを治療してあげるよ」 「ほんちょ!? おにーしゃんありがちょう!」 パァーっと顔を明るくし、赤れいむはキラキラと目を輝かせた。 どうやらその怪我の原因が目の前にいる人間だという事は完全に忘却したらしい。 「じゃあ少し痛いかもしれないけど、ゆっくり我慢してね」 「ゆっきゅりがまんしゅりゅよ!」 赤れいむを優しく地面に置く。 その時にまたもみあげが餡子に触れたらしく、ゆ゛っという声を上げたが泣き叫ぶのは我慢したらしい。感心感心。 そして俺は用意してきた物の準備をする。 先程別の部屋に取りに行った物、それはロウソクとマッチだ。 さっそくロウソクに火を灯す。それを見ていた親れいむが元気をとりもどしたらしく、赤れいむに向かって叫んだ。 「おちびちゃんにげてぇぇぇぇぇぇぇぇぇ! ゆっくりできないきがするよぉぉぉぉ!!」 「おいおい失礼だな。俺は傷の手当てをしてあげようというのに」 「しょーだよ! おにーしゃんをわりゅくいわにゃいでにぇ!」 赤れいむは完全に俺を信じ切っているらしく、こっちの味方をしてくれた。 そんな赤れいむを左手で摘み、右手にロウソクを持つ。 「さて、始めるぞ」 「ゆっくちりかいしちゃよ!」 ちなみに赤れいむの顔面を手の内側に向けて掴んでいるため、彼女からはロウソクが見えない。 緊張しているのか、微かに震える赤れいむの後部の上にロウソクをセットする。 火のついたロウソクは次第に溶け始め、蝋を流し始めた。 そしてポタリと一滴、赤れいむの露出した餡子の上に落ちる。 「ゆぎやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!? あじゅいよ゛おぉぉぉぉぉぉぉ!!」 露出した餡子に蝋が垂れ、膜を作っていく。こうすることで傷を塞ごうというわけだ。 大分熱いと思うが中身がはみ出すよりはマシだろう。そうしてどんどんと蝋を傷口に落としていく。 「あぢゅっ!? あぢゅいぃぃっ!! たしゅけちぇおかーーしゃーーーん!!」 「まっててねおちびちゃん! いまいくからね!」 親れいむが必死の形相でこちらに向かって跳ねた。ただし、一回だけ。 着地と同時に親れいむは突然大口を開けて叫び始めた。 「ゆぎぃぃぃぃぃぃ!? どぼじでいだいの゛おおぉぉぉぉぉ!?」 ヤスリで削られて薄くなった表皮のため、本来皮が吸収する筈の衝撃を全てダイレクトに体内に伝えていた。 これによって跳ねて動けば激痛が伴う。親れいむはその場で体をくねくねと悶え始めた。 そうしている間にも赤れいむの体に蝋がポタポタと垂れ落とされる。 蝋の殻が頑丈になるように、何度も何度も繰り返し蝋を落として固めていく。 「あ゛じゅっ!! どうちでだしゅげちぇくり゛ぇにゃいのぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!?」 「ゆぎっ!? い、いまい゛ぐよっ! そろ゛ーりそろ゛、ゆぎゃぁぁぁぁぁ!!」 跳ねる痛いという事はわかったようで、親れいむは這って移動しようとする。 しかし、それでもやはり普段では考えられないほどの痛みが走る。 ゆっくり達が元いた場所では赤まりさが相変わらずゅーゅーと言っていた。 「あ゛ぢゅっ! だしゅげでぇぇぇぇぇぇぇぇ!!」 「ぞ、そろ゛ーり…ゆぎっ…そろ゛ーり…ゆびっ!?」 痛みに耐え、涙を流しながら親れいむはこちらへゆっくりゆっくりと這って来た。母の愛は強し。 でも残念、到着する頃にはもう終わっちゃった。無くなった赤れいむの両側面と後部、頬のコーティングが完成。 あとはヤスリで形を整える。 「はい、治療修了」 「ゆ゛ぅ…ゆ゛っ…」 「お、おぢびちゃ…」 肌色と白色の混ざった赤れいむとここまで頑張ってやって来た親れいむ。どちらとも息が絶え絶えである。 そんな二匹をそれぞれ手で掴み、赤まりさの近くに置いてやった。 「ゆ゛ぅぅ! きょわかっちゃよぉぉぉぉぉ!!」 「もうだいじょうぶだよ…! お、おかあさんが、いるからね!」 涙を流してすーりすーりをする親子。親れいむは少し痛そうだが、子供が戻ってきた安心感からか笑顔である。 いつもならこれで赤れいむは泣きやむのだろう。しかし、今回は何か赤れいむの方に違和感があるようだ。 最初はすりすりと笑顔で頬を親に擦りつけていたが、次第に顔に焦りが生じはじめ、最終的にはまた泣き始めてしまった。 「ゆっくち!? ゆっくち!?」 「ゆ゛っ…ど、どうしたの!? おちびちゃん!」 赤れいむは泣きながらすりすりすりすりすりと何度も何度も頬を擦らせる。尋常ではない我が子の様子に親れいむは戸惑うばかりだ。 「ゆえ゛ーーん! しゅりしゅりできにゃいよぉぉぉぉぉ!!」 頬や側面を蝋で固めたため、赤れいむは顔面と頭頂部、底面以外の感触が無くなってしまったようだ。 つまりどれだけ親れいむが頬や体にすりすりしてもそれを感じることはない。 「ゆえ゛ーーーーん! ゆえ゛ーーーん!」 「なかないでね! ぺーろぺーろ!」 すりすりは意味がないと悟ったらしく、親れいむは今度はぺろぺろと赤れいむを舐め始めた。 ずっと眺めててもいいのだが、まだやらなければならないことが残っている。 親れいむが赤れいむに気を取られている隙に俺は赤まりさを掴み上げた。 「ゅー! ゅー!」 身の危険を感じたのか、赤まりさは親に助けを求めようと口を開くが声が出ない。 親れいむも気付く気配は無く、心配そうな顔で赤れいむにぺーろぺーろをしているだけだった。 先程の赤れいむにしたのと同じように、蝋を赤まりさの潰れた右目へと垂らす。 「ぴぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!?」 赤まりさが大きな奇声をあげ、そこでようやく親れいむも異変に気付いたようだ。 今まで自分の後ろにいた赤まりさの姿を見失っておろおろした後、しばらくして俺の手を見た。いや、真っ先に気づけよ。 「ゅーーーーーーー!! ゅーーーーー!!」 「おちびちゃぁぁぁぁん!?」 自分の体の事も顧みず、こちらへ跳躍しようと親れいむは身を屈めた。 だが未だ泣き続ける赤れいむの声によってその場で踏みとどまる。可愛い我が子の間で板挟みとなってしまったようだ。 親れいむがおろおろしている間に目の修復は完成し、次は舌へと移る。 器用に指で舌を掴み、指にかからないよう慎重に切断された傷口へと蝋を垂らした。 「ーーーーーーーーーーッ!?」 完全に声も出せずに大きな瞳からぽろぽろと涙を流す赤まりさ。そうしているうちにも舌の処置は修了だ。 目と舌をコーティングした赤まりさを家族の近くへと帰してやる。 「ゆえ゛ーーん! しゅりしゅりしちゃいよぉぉぉぉぉ!!」 「だいじょうぶだよおちびちゃん! ほら、ぺーろぺーろ!」 「ゅーーーーーー! ゅゅーー!」 「おちびちゃん! おかあさんがついてるからね! すーりすーり!」 親れいむはこちらに背を向けながら、赤れいむと赤まりさの両方を忙しくあやしている。二匹の子供達はただ泣くしかない。 そんな子供達への対応に右往左往している親れいむの背後へとロウソクを近づけた。そして先端の炎を親れいむのリボンへ着火させる。 パチパチと燃え始めるリボン。だが親れいむはまだ気付かずに子供達をなだめている。 「ゆっ…? なんだかあついよ…?」 しばらくしてようやく違和感に気付いたのか、親れいむは顔をしかめた。 キョロキョロと辺りを見回し、そしてどういうわけか視界に入らない筈の頭上のリボンの異変に気がついたらしい。 もしかして飾りも体の一部なのだろうか。 「ゆ゛あ゛ぁぁぁぁぁぁぁぁ!? でいぶのたいせづなおりぼんがあぁぁぁぁぁ!!」 その場でゴロゴロとのたうちまわり、親れいむは火を消そうとする。流石に火事になっては困るので用意しておいた水で鎮火した。 リボンは半分以上が無くなり、残った個所も黒く焼け焦げていた。 「ゆあ゛…ああ…おりぼんが…れいぶの…!」 絶望に顔を歪ませる親れいむ。人間なら悲惨だろうがゆっくりだと何故か滑稽に思えるな。 そして処置の終えた三匹を掴んで家の外へ出る。今回は戸締りも忘れない。 そのまま家の付近に捨てると迷惑がかかるので、近くの山の麓まで連れて行った。 「ほらよ、もう人の家に入るんじゃないぞ」 「ゆぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」 「ゆ゛びぇっ!?」 「ゅぴっ!?」 死なない程度の力で三匹を地面に放り投げる。べちっという音の後、三匹それぞれが悲鳴を上げた。 特に皮の薄い親れいむは情けなく大声で叫ぶ。大人なんだからもう少し我慢しろよ。 これだけ痛い思いをしたならばもう二度と人には近づかないだろう。そう思って俺はその場を後にした。 背後ではいつまでも赤ゆっくり二匹の泣き声と親れいむの我が子を心配する声が響いていた。 生い茂る木々の間を、焦げたリボンを付けたゆっくりれいむがぽよんぽよんと跳ねている。 食料調達の帰りなのだろう、その頬は内側に何かを詰め込んでるように膨れていた。 ゆっくりと慎重に周囲に気を配り、れいむは巣と思われる穴の中へ入った。 「ただいま! いまかえったよ!」 「おかえりなちゃい!」 「ゅー!」 あれから一週間後、れいむ親子は生きていた。 お兄さんが去った後、親れいむは痛む体を引きずりながら何とか山の中に巣を探し出したのである。 親れいむの削られた体は何とか再生し、ほとんど元通りの分厚さとなっていた。 だが流石に焼けたリボンは元には戻らないようで、今も焦げたままである。 「きょうはおいしそうなくささんをたくさんみつけたよ! ゆっくりたべようね!」 「ゆっくちたべようにぇ!」 「ゅゅー!」 親れいむが頬から集めてきた雑草を吐き出し、赤れいむがそれに飛びついた。 「むーちゃむーちゃ、しあわしぇー♪」 嬉しそうに雑草を食べる赤ちゃんれいむ。その姿は数週間前と全く変わっていなかった。 もう一匹の子供であるまりさは既に子ゆっくりと呼べる大きさになっているのにだ。 赤れいむの体の半分以上は相変わらず白い蝋で固められている。これが全く成長していない原因だった。 表皮の大部分が蝋で硬く覆われているため、体が大きくならない。体内の餡子の量も増えないのでずっと赤ちゃんのままだ。 彼女の小さな体と幼い精神はこれからも死ぬまで変わることはないだろう。 「ゅ…ゅ…」 子まりさも雑草を咀嚼する。だがその顔は笑っておらず、むしろどこか影がある。 舌が無くなっているのだから味覚も無い。美味しくも何とも無いのである。 彼女にとって、食事とは自分の欠損を嫌でも自覚してしまう行為になってしまった。 また、草など柔らかいものはなんとか自分で咀嚼することが可能だが、少し硬い虫等になるともう飲み込むことが出来ず、 一度親れいむが噛んで柔らかくした後に口移しで与えていた。そのことも成長した子まりさの自尊心を傷付けて行く。 「ゆっくちおいちかっちゃよ!」 「ゅー…!」 食事を終えた子供達を親れいむは笑顔で見つめる。 その時、巣の外を他のゆっくりが通る気配がし、親子はシンと息をひそめた。笑顔も消え、三匹とも真剣な顔つきになる。 ざっざっという音が巣の入り口付近を通り過ぎて行く。そしてそれと同時に他のゆっくりの話し声が聞こえてきた。 「ゆ! ここにおうちがありゅよ!」 「だめだよおちびちゃん! ここにすんでいるゆっくりはぜんぜんゆっくりできないからね!」 「かかわっちゃだめだよ!」 「ゆっくちりかいちたよ!」 どうやら親ゆっくりが二匹と赤ちゃんゆっくりが一匹の家族であるらしい。おそらく家族で散歩中なのだろう。 わざと聞こえるような声で巣の前を通り過ぎて行く。 「おお、みじめみじめ!」 「おちびちゃんはあんなゆっくりできないゆっくりになっちゃだめだからね!」 「ゆっくちできないゆっくちはゆっくちしんでにぇ!」 ゲラゲラという笑い声と共に遠ざかっていくゆっくり達の気配。 それが完全に感じられなくなる頃になって、ようやく親れいむは息を吐いた。 赤れいむと子まりさはどちらも俯いて涙を流している。 「どうしちぇれいみゅたちはばかにしゃれりゅの…?」 幼く純粋な精神の赤れいむはどうして自分達がのけ者にされるのか全く分かっていない。 喋れはしないものの、思考は普通の子まりさはただゆぐゆぐと黙って泣いている。 この親子は付近のゆっくりから迫害されていた。 ずっと赤ん坊のままのゆっくり、一つ目で喋れないゆっくり、そしてリボンがボロボロのゆっくり。 そんなれいむ親子は周囲のゆっくりからゆっくりできないゆっくりとして扱われた。 故に群れにも入れてもらえず、一家だけで生きていくしかなかった。 「れいみゅ、ゆっくちしちゃいよ…」 赤れいむが俯いて呟いた時、巣の外で強い風が吹いた。ビュウビュウという音が巣の中に響く。 その強風で巣の外で細い枝が折れたのだろう、パキンという音が鳴る。 瞬間、赤れいむと子まりさは涙を流して叫び始めた。 「ゆ゛ぅぅぅぅぅぅ!? い゛ぢゃいのい゛ゃぁぁぁぁぁぁぁぁ!!! やべちぇぇぇ!!!」 「ゅーーーー!?」 「ゆゅっ! だいじょうぶたからね! なんともないからね!」 親れいむはが泣き叫ぶ我が子達を必死でなだめる。 子供達はお兄さんの爪切りがトラウマ化し、似たような音を聴くだけでパニックに陥るようになってしまっていた。 赤れいむも一度は忘れたかのようにみえたものの、餡子の奥深くに恐怖が刻まれていたらしい。 「ほーら、すーりすーり」 「ゆ゛ぅぅぅぅ…やべちぇ…ひどいこちょしにゃいで…ゆっぐ…」 「ゅっ…ゅ…」 親れいむのすりすりで子供達はなんとか落ち着いてゆく。 このような事態はこの家族では日常茶飯事に起きていた。 これからこの親子がどうなるのかはわからない。 ただ一つ確実な事は、これから彼女達がゆっくりできることは永遠にないという事だった。
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutai/pages/3715.html
※既出ネタでごめんなさい パァン、と乾いた音が響き、一匹の成体ゆっくりれいむの体が吹き飛んだ。 低空を飛んだ後ゴロゴロと体が転がっていき、勢いよく柵に叩きつけられる。 飛ばされたれいむは痛みを堪えて呻きながら起き上がると、ずりずりと這うように元の場所へと戻ろうとした。 そんな鈍い動きのれいむの真横に、バァン、と一つの光弾が勢いよく着弾。その速度は弓で飛ばした矢の如し。 自分の間近で炸裂した圧倒的な暴力にれいむはビクゥ、と跳ね上がると這う移動から即座に死力を尽くした跳躍移動へと移行した。 そうして飛ばされる前の場所へと舞い戻ったれいむは、再び当初の行動に戻り、目の前の物を口に含んで、はもはもとそれを食む。 れいむが食しているのは、雑草だった。とある庭に鬱蒼と生い茂った多量の雑草である。 れいむは苦くて不味いそれを涙と嗚咽を堪えて無理矢理口に押し込んでいきながら、顔はそのままチラリと視線を横に向けた。 その先に居るのは、二人の男。 二人の男は今、家の縁側でのんびりと酒を飲みながら、碁を嗜んでいる。片方は家の主で、もう片方はその友人だ。 今は家の主の方が長考しているようで、うーむ、と手を顎にあてて考え込んでいる。相手の男はその様をのんびりと酒を飲んで待っていた。 この二人こそが、今れいむに雑草を食べる事を強要している者達だった。いや、れいむだけではなく、れいむの家族にだ。 友人の男の方は人間ではなく妖怪だった。妖怪は人間を襲う者ではあるが、中には人間と仲の良い者もいる。 しかしながら、れいむにはその判別はつかない。どちらも恐ろしい人間と映っている。 その恐ろしい人間──妖怪の友人の方が、チラリと視線を庭にいるれいむに寄越した。交錯する視線。 れいむはしまった、と思い、直後ぞっとするようなドス黒い恐怖がせり上がって来て、れいむの全身を支配した。すぐさま視線を前に戻し、雑草喰いをしようとする。 だが、遅い。パァン、と再び乾いた音がすると同時にれいむは再度吹っ飛び、柵にまた叩きつけられた。 れいむが吹っ飛んだ原因は、妖怪の男が放った光弾だった。ノーモーションで放たれた高速の弾丸がれいむの頬を直撃し、れいむに激痛と恐怖を刻み込んだのだ。 相変わらず見事な技といい音だ。人間の方の男がそう言って、パチリと黒石を碁盤に置いた。 その後すぐさま妖怪の男の方は白石を置いた。人間の男が長考している間に打って来る手とそれの反撃手を既に頭の中で展開させており、予想通りの手が来たようだ。 人間と妖怪では寿命が違う。年季が違う。その事を再び痛感しながら人間の男はまた長考に入った。 その一連のやり取りを気に掛ける余裕はれいむには無かった。全身に走る痛みと全身を支配する恐怖を振り払いながら、必死で元の場所に戻ろうとしている。 だが妖怪の男が白石を置いて再び視線を庭に戻す前に辿り着く事は出来なかった。またもや合う視線。 直後、れいむの両脇に高速で弾丸が着弾した。先ほどの痛みと恐怖を呼び起こすそれにれいむは口元まで出かかった悲鳴を堪えた。 堪えて、涙を零しながら跳ねる。 再び元の場所に戻って、雑草喰いを再開する。 この雑草掃除をしているのはれいむだけでは無かった。ラインを割り振られたかのようにれいむの両隣には子ゆっくり達がそれぞれ配置されていた。 子れいむと子まりさ、合わせて五匹。れいむと合わせて計六匹が、この家の庭の草抜きに従事していた。 そのどれもが悲壮感に顔を歪ませており、ボロボロと砂糖水を地面に零している。 声をあげることは許されない。あの弾丸によって制裁を受ける。 手を休めることは許されない。暴力によってそれを理解させられる。 常に全力でなければならない。有無を言わさずに撃たれる。 それはこの仕事を始めた当初に嫌という程妖怪の男に教えられた。 あんな痛い思いはもう嫌だ。そう餡の芯まで叩き込まれた。 なんで、なんでこんな事をしなければならないのか。ゆっくり達はそんな思いで一杯だった。 だが、口答えをすれば痛めつけられる。決して殺されることなく、口を噤んで再び仕事を再開するまで痛めつけられる。 男はゆっくりにそんな苦しみを与えることを、片手間に、楽にやってのける。 そんなゆっくり出来ない思いに満たされたゆっくりとは対照的に、縁側の男たちは実にのんびりとしている。 人間の男がパチリと黒石を碁盤に置いた後、その手を膝に置くことなく、ある物を手にとってそれで何かを食した。 それは餡子だった。しかしただの餡子ではない。れいむの伴侶のまりさの餡子だった。 れいむが子供の頃からずっと一緒だった愛するまりさは今、人間の男の傍らに置かれている。 髪は全て一本も余すことなく抜かれ、頭頂部は丸くくりぬかれて中身の餡子を曝け出している。 底部は二度と動かせぬようにずたずたに破壊されており、雑音を発せぬように口は縫い付けてある。 帽子はとっくに本人の前で燃やして目は砂糖水で床を汚さないようにこれもまた縫い付けてあった。 人間の男は、そんな状態のまりさの頭にスプーンを突っ込んで、グチャグチャとかき回した後一掬いして口に運んだ。 まりさはまだ生きている。生きている証を、動きを表すことは無いが、まだ意識は残っている。 意識を残しつつ痛みを与えることによって、ゆっくりの餡子は美味になることを、この男達はよく知っていた。 妖怪の男はまたもやノータイムで白石を碁盤に置く。人間の男はまたそれに苦笑しつつ、長考に入った。 手に持っていたスプーンをまりさの餡子に突き立つように刺し、手を顎に当てる。スプーンを突き刺した際まりさの体がわずかように妖怪の男には見えた。 本当、丁度良かった。 人間の男が視線を碁盤に注いだまま、嬉しそうにそう言った。ゆっくり一家の事を言っているのだと、友人の男にはすぐに分かった。 今日は酒を飲みながら碁を打つ約束をしていた二人は、一緒にこの家に来た。家の主は酒を買いに行った際に妖怪の男とばったり会って共に来たのだ。 その道すがら、人間の男は庭の雑草が生えすぎで、そろそろ草抜きをしなくてはと愚痴を零していた。 そうして談笑しながら家に着くと、そこには柵を乗り越えて男の家に侵入しようとしていたゆっくりの一家がいたのだった。 野生のゆっくり一家だった。魔法の森に住んでいた一家は、子供が増えて家が手狭になってきたので新居を探していた。 そうして目的地も無く彷徨った末に、ちょうどよく人里の離れにあった男の家を見つけたのだった。 その家の持ち主も、?ちょうどよく?その一家を見つけた。いや、人間の男の方は最初鬱陶しいといった感情を持ったのだが、妖怪の男の方がそれを見て「丁度良いじゃないか」と言ったのだ。 妖怪の男は人間の男に説明する前に、ゆっくり一家を自身の弾幕で痛めつけた。 決して殺すことなく、傷を負って作業効率が落ちる事無きように。 一家を痛めつけた男は親まりさを人間の男に手渡して、残りの一家を庭に放り込んだ。 そして二人揃って玄関から家に入り、縁側に出たところで、男二人を見て威嚇した親れいむとその子供を再び弾幕で痛めつけた。 妖怪の男は痛めつけながら、庭の雑草を食べること。口答えは一切許さぬこと。無駄口、手抜きは絶対許さぬこと。 碁が終えるまでに終わらせることを言いつけて、親まりさに食べるための処置を施した。 他の家族が泣き喚き、許しを乞う目の前で、帽子を燃やして髪を抜き、目と口を縫い付けて底部をボロボロに頭をくりぬいた。 それを人間の男に手渡した後、仕事を始めていない一家を弾幕で叩きのめした。 そうして親れいむがようやく理解し、子ゆっくり達に草を食べるように命じて仕事を始めた。 しばらくは子ゆっくり達は嫌だと言ったり泣いて仕事を放棄したが、その度に男の弾丸がその小さな体を殺すことなく猛威を振るった。 そうする事によって子ゆっくり達もようやく理解して、黙々と雑草を食べる仕事についた。 その後はたまに手を抜いたり手を休めた者を男が片手間に撃つ程度だった。 そうしてゆっくり一家の仕事が安定したのが一時間前。ゆっくり一家はその間ずっと草を食べていた。 そして、そろそろ限界が訪れようとしていた。いや、とっくに限界は超えていた。限界を超えた更なる限界に到達しようとしていたのだった。 子まりさがうぷっ、と草を食べる手を詰まらせた。子ゆっくりの小さい体では、この大量の草を食べることは無理だ。 それにも関わらず、恐怖に怯えて無理矢理詰め込んだ。既に子まりさの体はパンパンに膨らんでおり、いつ皮が破けぬとも分からない。 それでもまだ詰め込むものだから、子まりさはつい吐きそうになった。だが吐いたらまた痛い。 そう思い吐くのを堪えた子まりさだったが、我慢できるわけもなく、エレエレと餡子を庭に吐いてしまった。 エレエレ、と口に出して吐いたことにより、家族も妖怪の男もそれに気付いた。 一通り餡子を吐いた後、子まりさは青ざめた。ガタガタと震え、大粒の涙が目から溢れる。 その子まりさの前に、バッと親れいむが出てきた。男との間に割ってはいるように。 親れいむは額を地面にこすりつけ、子まりさと同じように大粒の涙を零しながら、男に懇願した。 許してくれ。子供には酷いことをしないでくれ。餡子は自分が片付けるから、どうか許して欲しい。 そう言った旨の嘆願を、濁った涙声で喚き散らした。 妖怪の男はそれを聞き、大声を出した事と手を休めた事の二つの罰のため、二発の光弾を撃った。 一発目で土下座のように頭を下げたれいむの体が吹き飛び、二発目が空中にいたれいむの体を更にぶっ飛ばした。 先ほどの比ではない勢いで親れいむが柵に叩きつけられる。地面に落ちたれいむは呻き声をあげて痙攣しだしたが、手加減したのでじきに回復するだろう。 親れいむが痛めつけられた様を目の当たりにした子まりさは自制心と理性などどこかへ吹き飛んでいた。 嫌だ。 その意思を親れいむ以上に濁った声を舌ったらずな口調で喚く。 その直後に子まりさは顔面に弾丸を受けて宙を飛んだ。 体の弱い子ゆっくりに合わせて手加減されたそれは、人間で言うならば思いっきり内臓が潰れかねない勢いで腹を殴られたに等しい。 人間なら内臓が潰れれば酷い負傷だが、衝撃に強い球形で皮も弾力に富み、内臓の無いゆっくりにとっては痛いだけでケガではない。 皮も破れていないし、どこも損壊していない。痛みを堪えれば充分に仕事は可能だ。 親れいむの傍らに落ちた子まりさ。その落ちる音で痙攣から目覚めた親れいむは、酷く怯えた様子で子まりさを咥えると元の仕事位置に戻った。 子まりさに草を食べるように言いつけて、自分は子まりさが吐いた餡を口に詰め込む。 他の子ゆっくり達はそんな様子をガタガタ涙目で見ていたが、恐怖から口は止めてはいなかったので罰は無かった。 碁が終わるまでに仕事を終わらせなければ、全員殺す。 妖怪の男が言ったその言葉を思い返し、親れいむは草と一緒に餡子を体に詰め込んだ。甘い餡子と一緒ならば苦い草も食べられると考えたのだ。 妖怪の男は一家が再び黙って仕事を再開したのを確認すると視線を碁盤に戻した。 戻した時に、人間の男が再び餡子を食していたスプーンをまりさの体内に突き立て、パチリを黒石を置いた。 局面は既にヨセ。庭の雑草掃除はまだ半分も終わっていなかった。 おわり ──────────────── あとがきのようなもの どうやら前回の後書きが迂遠かつ紛らわしく、しかもネタのような文書のために皆様に勘違いを起こさせてしまったようなので、 自分も一度やりたかったネタと共にもう一度言い直しておきます 私はこのSSをもってゆっくり虐待SSを書くのをやめようと思います 理由としましては、リアルの事情、ネタ切れ、それに前ほど面白いと感じなくなってしまったことがあります こういうSS発表と言うのは、つまるところ「ちょっとこれ書いてみたんだけどさ、これ面白くね? 面白くね?」といった感じであると思っています それに他の人たちに「面白いな」「やるじゃん」「こうすればもっと面白くならね?」等といった反応をもらって愉しむ 他の人たちは分かりませんが、少なくとも私はそういう愉しみ方でした なんでわざわざ宣言をするのかと言うと、こうして言わないと自制が効かずにリアルをホッポリ出してまた再開しかねないからです 言いふらしておけばある程度の抑制が効くと思ったのです それでも読む側、見る側としては今後もゆっくり虐待界隈を覗こうと思っています 皆様が愉しんでいる様を見て、私も愉しんでいきます それでは皆様方、これまで私のような素人の拙作を見て頂きまして、その上感想まで頂いて、本当に有難うございました これまでに書いたもの ゆっくり合戦 ゆッカー ゆっくり求聞史紀 ゆっくり腹話術(前) ゆっくり腹話術(後) ゆっくりの飼い方 私の場合 虐待お兄さんVSゆっくりんピース 普通に虐待 普通に虐待2〜以下無限ループ〜 二つの計画 ある復讐の結末(前) ある復讐の結末(中) ある復讐の結末(後-1) ある復讐の結末(後-2) ある復讐の結末(後-3) ゆっくりに育てられた子 ゆっくりに心囚われた男 晒し首 チャリンコ コシアンルーレット前編 コシアンルーレット後編 いろいろと小ネタ ごった煮 庇護 庇護─選択の結果─ 不幸なゆっくりまりさ 終わらないはねゆーん 前編 終わらないはねゆーん 中編 終わらないはねゆーん 後編 おデブゆっくりのダイエット計画 ノーマルに虐待 大家族とゆっくりプレイス 都会派ありすの憂鬱 都会派ありす、の飼い主の暴走 都会派ありすの溜息 都会派ありすの消失 まりさの浮気物! ゆっくりべりおん 家庭餡園 ありふれた喜劇と惨劇 あるクリスマスの出来事とオマケ 踏みにじられたシアワセ 都会派ありすの驚愕 都会派ありす トゥルーエンド 都会派ありす ノーマルエンド 大蛇 それでも いつもより長い冬 おかーさんと一緒 魔理沙とドスまりさと弾幕ごっこ byキノコ馬 このSSに感想を付ける
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutai/pages/1443.html
「じゃあ行って来るわね」 「行ってらっしゃいませ、幽々子様」 冥界を管理する事を仕事とする西行寺幽々子はこの日、閻魔と大事な話し合いがある為早朝から出かけていった。 残された庭師兼幽々子の剣術指南役である魂魄妖夢は、滅多に無い事実上の休暇という事になる。 「とりあえず庭の手入れをやってしまおう。その後は……昼寝でもしようかな。最近夜遅かったし」 確認するように呟くとすぐさまと広い庭の手入れにかかる。 太陽が高く昇る頃、漸く手入れを一通り終えた妖夢は、後の事を他の使用霊に任せて自室に向かう。 畳の上に寝そべってぽかぽかとした陽光を全身に浴びながらとろとろと目を閉じる。 意識が途切れる直前、何かが近付いてくる気配がする。 使用霊だろうか、と思いゆっくりと視線を気配の方に向ける。その瞬間、 「みょんっ!?」 妖夢に電流走るっ……!一瞬で眠気が吹き飛ぶ妖夢。 一体何事かと見てみると、そこには妖夢の半霊にかぶりつくゆっくりの姿が! 「んなっ……!」 この冥界にゆっくりが居る事なんて滅多にある事ではない。というか、まずありえない。 どうやって結界を越えてきたのか、そして何故半霊にかぶりついているのか。様々な疑問が妖夢の頭に浮かぶ。 「ゆゆ~!あま~!!」 どうやら半霊を食べようとしているらしい。自身の数倍の大きさの半霊に食いつくとは、見上げた食欲だ。 半ば感心している妖夢はやはりまだ寝ぼけているのかもしれない。 そんなうっかり者の妖夢を余所に、ゆっくりゆゆこは半霊にかぶりつき続行。途端、 「ひゃあっ!?……んんっ…!」 再び妖夢に電流走るっ……!まずい。呆けている場合では無い。早く止めないと半霊が食べられてしまう! 慌てて起き上がり半霊の救出に向かおうとする妖夢。だが、 「ゆっゆっゆゆ~っ!ちゅっぱちゅっぱ!」 「はひぃっ!……っくぁん……あふっ!」 どこぞのちゅぱ衛門の如き勢いで半霊にしゃぶりつくゆっくりゆゆこ。 まるで糸の切れたマリオネットのように畳に倒れこむ妖夢。起き上がろうと膝を付くも、足腰がガクガクと震えている。 (何だ、これは…?か、体に力が入らな ここから先は脳内で補完して下さい ぽたぽたぽた、と音がする。気付けば妖夢が先程まで寝そべっていた畳に水溜りが出来ている。 (ああ、やってしまった……いい年をしてこんな粗相を……もう駄目だ、これでは幽々子様にも軽蔑される……) 色々な意味で崩れ落ちる妖夢。もう先程まで全身を襲っていた電流は無い。 見ればゆっくりゆゆこは半霊を食べるのを諦めたのか、横ですやすやと眠っている。 「お、お前が…お前のせいでえぇぇぇ!!」 その安らかな顔を見てカッとなった妖夢は背中の刀を引き抜き、一瞬で間合いを詰めてゆっくりゆゆこを切り裂いた。 悲鳴すら上げる間も無く寸断されるゆっくりゆゆこ。顔や半霊に返り血、いや返り餡を浴びる妖夢。 その時、 「妖夢~?居るならちゃんと返事しないと駄目よ~って……妖夢!?」 「あ……幽々子、様……お、おかえりなさい……!あ、ああ!!?」 慌てて刀を納め、水溜りを隠すように立つ妖夢。 顔に付いた返り餡、透明な液体に塗れた妖夢の脚、畳の水溜り、半霊にかかっている大量の餡と歯型。 そして部屋に漂う香り。 それらの状況から瞬時に事の成り行きを把握する幽々子。何も言わずに、妖夢をそっと抱き寄せる。 「あ、あの…幽々子様…?あっ!こ、これはですね!その、決しておもらしとかそんなではなくてですね!!」 「妖夢…とりあえずお風呂に入って来なさい。ここは私が片付けておくから」 「へ?で、でも幽々子様にそのような事をさせる訳には……」 「いいから行きなさい。これは命令よ?」 「は、はぁ…分かりました」 箪笥から着替えを出し、ぱたぱたと風呂場へ向かう妖夢。 妖夢を見送った後、雑巾を持ってきて部屋の掃除をする幽々子。 その顔には、妖夢が見た事も無い程の怒気が滲み出ていた。 「ゆっくり……まさか逃げ出すとは思わなかったわ。しかも妖夢に手を出すなんてね……」 そう、あのゆっくりゆゆこは幽々子が妖夢にも内緒で飼っていたものだった。 夜中にこっそり食べる秘密のおやつとして。 「ゆ、許さん……絶対に許さんぞ饅頭ども!ジワジワと嬲り殺しにしてやる!一匹たりとも逃がさんぞ覚悟しろ!!」 とりあえず叫んでみた。その怒声は屋敷内にいる全てのゆっくりにまで届いていた。 風呂から上がった妖夢に食事の用意をさせている間、幽々子は屋敷内に散ったゆっくり達を探し始めた。 次々と見つかり、不可視の籠に放り込まれていくゆっくり達。 屋敷内全てのゆっくりが籠に入った頃、妖夢が夕食が出来上がった事を知らせに来た。 「幽々子様~!お食事の用意が出来まし…た……ゆ、ゆっくり!?」 昼間の出来事がトラウマになっているのか、ゆっくりの姿を見るなり後ずさる妖夢。 「大丈夫よ、妖夢。こいつらはちゃんと籠に入ってるから」 「は、はぁ、そうですか……そ、そう、お食事の用意が出来ましたよ幽々子様」 「そう、ありがとう。じゃあ行きましょう。丁度いいデザートも手に入ったから、食後にいただきましょう?」 妖夢の背を押して食卓へ向かう幽々子。途中、厨房にゆっくり入りの籠を置いて行く。 「ゆ゛っぐりじだい゛よ゛お゛お゛お゛お゛お゛!!」 「ゆ゛っぐりざぜでよ゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛!!」 「わ゛がら゛な゛い゛よ゛お゛お゛お゛お゛!!」 「ぢんぼお゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛!!」 「や゛だや゛だお゛うぢがえる!ざぐや゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!」 「たべられちゃうんだってさ」「おお、こわいこわい」 厨房に、自らの運命を知らされたゆっくり達の絶望の叫びが木霊する。 「ごちそう様。今日も美味しかったわ妖夢」 「お粗末さまでした」 二人分の食器を片付ける妖夢。幽々子は手ぶらで厨房まで付いて行き、 泣き叫ぶのに疲れて眠っているゆっくり達の入った籠を取る。 「じゃあ、早速いただきましょう。妖夢、お茶の用意をして」 「分かりました」 手早くお茶の用意をしてお盆に載せて、先導する幽々子に従う妖夢。 「どうぞ、幽々子様」 「ありがとう。ささ、妖夢もお一つ」 そう言って籠からゆっくりようむを取り出し、無造作に半分に千切る。 「ぢい゛い゛い゛い゛い゛い゛い゛い゛んぼお゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛!!」 「あ、あの……幽々子様?これは一体……」 「お饅頭よ、お饅頭。美味しいわよ」 「は、はあ……ではいただきます」 悲鳴を上げて苦しむゆっくりを平然と差し出す幽々子に戸惑いながらも受け取り、食べる。 「い゛い゛い゛い゛い゛い゛い゛い゛い゛ぎい゛い゛い゛い゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛!!!」 一口齧る度に凄まじい悲鳴を上げる饅頭。だが 「あ、美味しい」 「でしょう?」 そんな苦痛の叫びも気にならない位、口の中に広がる芳醇な甘みは脳を痺れさせた。 「すごく美味しいです、これ。私こんな美味しいお饅頭食べた事ありません」 「そうでしょうそうでしょう。それに加えてこの音楽がたまらないわよねぇ」 「音楽、ですか?……いや、私はそういう趣味は無いんですけど……」 「あらそう?これの良さが分からないなんて、妖夢もまだまだ半人前ねぇ」 「そうでしょうか……?」 絶対それは関係ないと思う、とは言わず黙ってゆっくりを食べ続ける。 幽々子と並んで月を見ながら、美味しいお茶とお饅頭を食べるのはこの上なく幸福な時間だった。 ……いちいち耳をつんざくような悲鳴が無ければ、もっと良かったのだが。 「あの、幽々子様……昼間の事……怒らないんですか?」 「あら?私が可愛い妖夢の事を怒ったりなんてすると思う?」 「いや、結構怒られてますが……」 「そんな事は無いわよう。愛よ、愛の鞭」 「はあ……私は剣士なんですが」 ズレた回答をしながらも、内心で胸を撫で下ろす妖夢。 「ねえ妖夢。今夜貴女と一緒に寝てもいいかしら?」 「ええ?どうしたんですか急に?」 「妖夢は私と寝るのは嫌なのね……そうよねぇ、私なんて……」 「あっあっ!嫌じゃないです、嫌じゃないですよ!だから泣かないで下さい!」 「そう?嬉しいわ。妖夢と一緒に寝るなんて何年ぶりかしら。ふふ、楽しみだわ」 「もう……」 自然と顔をほころばせる妖夢に満足して、最後のゆっくりを手に取る幽々子。 「あっ!幽々様いつの間にそんなに食べてるんですか!ずるいですよ!」 「いいじゃない少しくらい」 「少しじゃないです!私まだ2個しか食べてないんですよ!」 「じゃあ半分こね。ん」 ゆっくりを口に咥えて、目を瞑って妖夢に顔を突き出す幽々子。 「な、何をやってるんですか幽々子様!そ、そんな事……」 耳まで真っ赤にしてもじもじする妖夢。そんな妖夢に目だけでニヤニヤと笑いかけながら促す。 「じゃ、じゃあ、いただきます……」 「い゛だい゛い゛だい゛い゛だい゛い゛い゛い゛!!や゛べで!どうじでごん゛な゛ごどずる゛の゛お゛お゛!!」 (あなたの同族が私の可愛い可愛い妖夢を傷付けたからよ) 内心で答える幽々子。一瞬その瞳に冷たいものがよぎったのに、無意識の内に目を閉じていた妖夢は気付かなかった。 LOVELY LANDSCAPE GOOD NIGHT... 作:ミコスリ=ハン